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4号機の新規開発品について

今回打ち上げる、イプシロンロケット4号機では、ベンチャー企業や大学等が開発した小型実証衛星1号機「RAPIS-1」や超小型衛星等、計7機の人工衛星を打ち上げるため、複数衛星搭載構造やキューブサット放出装置を新たに開発しました。複数の衛星を1回で打ち上げられるようになり、超小型衛星にとっても快適な「乗り心地」を実現しました。それぞれを詳しく紹介します。

●複数衛星搭載構造(ESMS)

複数衛星搭載構造には、MicroDragonRISESATALE-1の3つの超小型衛星を120度ずつ配置し搭載します。下部には2つのキューブサット放出装置が取り付けられます。衛星放出の際は、放出された衛星同士がぶつからないように、ロケットの軌道と姿勢を変え順番に衛星を分離していきます。

いずれも上から金色の断熱材(MLI)を貼り付けます。

●キューブサット放出装置(E-SSOD)

国際宇宙ステーションで利用実績のある放出機構「J-SSOD」をもとに、1Uタイプ(一辺が10cmの立方体)のキューブサットを最大3機搭載可能な機構として開発し、複数衛星搭載構造の下部に2式搭載します。1式には1Uの「NEXUS」と2Uの「Aoba VELOX-IV」を、もう1式には3Uの「OrigamiSat-1」を格納します。
ロケットからの信号により衛星ロックドアを開放しキューブサットを放出します。

3号機までに実証した技術と今回新しく開発した技術を用いて、今後、超小型衛星の打ち上げ分野においても、イプシロンロケットの需要拡大を目指します。

■3号機までの進化はここでチェック!
https://fanfun.jaxa.jp/countdown/epsilon3/ep3_anatomy.html

ちなみに複数衛星搭載構造を設置している黄色い装置は「イプシロンロケット衛星取付横転台」と言い、複数衛星搭載構造に超小型衛星等を取り付ける際に使用するために、今回新たに開発しました。

この装置は横方向に90度自由な角度で傾けられるほか、複数衛星搭載構造を直接設置している台も360度回転させることが出来ます。このように地上設備もミッションにあわせて整備しています。

どちらの方向にも回転可能。

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