JAXAタウンミーティング

第1回:都城市ウエルネス交流プラザ 2004年5月29日開催
テーマ2 日本の宇宙開発をどう進めるか


土井:国際宇宙ステーションに関してですけど、今、日本は「きぼう」というモジュールをつくって、この宇宙ステーションの国際的な協力のもとで一生懸命頑張っています。「きぼう」のモジュールは、先ほどビデオを見せた、フロリダ州のケネディ宇宙センターのほうに行っているんですね、打ち上げを待ってます。今の予定では大体2007年から2008年に宇宙に持っていって、アメリカのモジュールに取りつけられる予定です。そうすると、
かなりいろいろな宇宙実験が本格的にやってます。ですからJAXAは今宇宙利用という観点から、宇宙ステーションの計画を一生懸命進めています。


これは、先ほどの商業化の問題も関係してきてて、宇宙ステーションで日本のモジュールがつくと、そこでどんどん日本の企業の人たちからアイデアを募って実験をしたり、製品を製造したり、そういうことをどんどんやっていって、宇宙をどんどん使ってもらおうと、企業の皆さん、会社、いろいろなところで幅広く宇宙空間を利用しようというふうに今頑張っているところです。


その中で、コンピュータの話が出ましたけど、私自身、NASAでどういうコンピュータが使われているかというのは正直言ってあまりよく知らないんですが、今スペースシャトルのコンピュータはIBMの昔のコンピュータが使われていますし、日本のコンピュータは計算能力が非常に高いというところで、NASAといわずいろいろなアメリカの大学とか研究所で使われていることを聞いていますけれども、宇宙用としては、現在まではあまり使われていないです。というのは、宇宙に持っていくためにコンピュータというのは非常に信頼性が高くないといけないと、壊れちゃ困ると、途中でクラッシュされるとスペースシャトルは落ちてしまうから、そういう意味で試験とか設計が非常に込んでいるんですね。特に宇宙に行くと何が問題かというと、太陽から非常に強い、いわゆる宇宙線というのが来るんです。これは電子の粒であったり、水素原子の核であったり、それから紫外線というような電波であったり光であったりするわけですが、電気製品というのはすごく影響を受けやすいんです。そういう特別な環境下でも大丈夫なようなコンピュータをつくらなくてはいけないと。これはまだまだ日本が頑張っていかなくてはいけないところで、かなり頑張ってきていると思うんですね。先ほど的川先生の話があったと思うんです、「はやぶさ」ですか、そういう科学衛星を日本は打ち上げてますし、そこでいろいろなコンピュータは使われてますから、そういうところでいろいろ経験を積んで、将来宇宙空間で壊れないコンピュータというのも日本でがんがんつくっていってほしいなと思います。



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