そうだ、臼田行こう!
2014年7月16日(水)
- 施設見学
- 天文観測
JAXAには展示室のある事業所が数多くあり、観光名所として地元でも広く知られているところもあります。夏といえばもっぱら海や山でのレジャーが思い浮かびますが、長野県の清里や野辺山といった避暑地にもほど近い佐久市には、臼田宇宙空間観測所があります。
臼田宇宙空間観測所では、惑星や彗星のような天体に接近して観測を行っている探査機に向けて指令を送信したり、探査機からの観測データを受信しています。こうした探査機は地球からとても離れた場所におり、送られてくる信号がとても弱いため、これを受けるために、都市から離れた妨害電波が少ない場所として佐久市内の山中に建設されました。
小惑星探査機「はやぶさ」との電波もここでやり取りしていたこともあってか、近年大いに注目を集めている臼田宇宙空間観測所。その見どころはなんといっても主鏡面が直径64メートルの反射鏡となっている大型パラボラアンテナ。ドライブ好きな方には愛車と巨大なアンテナとのツーショットを撮る、というのが乙な楽しみ方としてつとに有名ですが、今回、ファンファンJAXA編集部もその迫力を体験すべく、現地に足を運んでみました。迷わず安全にたどり着くためのノウハウも満載ですので、どうぞご覧下さい~。
新幹線「あさま」に乗って一路JR佐久平駅へ |
JR佐久平駅に到着!ここからレンタカーを借りて、 |
JR小海線に沿って走る国道141号線(臼田バイパス)を北杜市方面へ南下します。およそ10キロ走ると(所要時間は約20分)旧・臼田町の中心部に入ります。
※ちなみにJR小海線臼田駅からは車で40分ですが、周辺にレンタカー各社の営業所はありません。よってタクシーで向かうことになりますが、駅員さんに聞いてもかかる費用の目安は分からず…。
【ここが重要!】 「下小田切」の交差点で右折!!
臼田宇宙空間観測所はこの交差点を右折し、県道121号線を道なりに16キロほど走った場所にあります。
しかーし!
- 所要時間は車でおよそ 1時間かかる!
- 細くカーブの多い登り坂ゆえ、運転には充分注意が必要!
- 下小田切交差点から観測所のルートには飲食物を販売する商店はなし!
- 上記ルート上にお手洗いはなし!(観測所内にはあり)
ということで、「トイレ休憩」「飲食物の調達」は旧・臼田町中心部で済ませるのが「吉」ですね!
しかも!!
カーナビやスマートフォン端末のナビゲーションではひとつ手前の「美里南」という交差点で右折するように案内することが多いですが(おそらく距離が近いため)、途中に車での走行が困難な未舗装区間(カーブが多く、車がすれ違えないカーブが多い危険な砂利道)がありますので、こちらのルートでの来所は避けましょう。
下小田切交差点(佐久平駅側から南下した場合の眺め) |
逆側から北上すれば標識あり |
しばらくのどかな住宅街が続きます。 |
前方に9km地点の看板が見えてきました。 |
|
|
|
ここで右折しましょう。
なぜか3つ並んでいるラバーコーンには臼田宇宙空間観測所の見学時間が「10:00~16:00」と書かれています。
つ・ま・り…
観測所までの所要時間を逆算して向かわないと、せっかく到着したのに所内に入ることができない、というリスクが伴うということです。仮に下小田切交差点の所要時間を約1時間、観測所内での見学時間を約30分見た場合、14:30頃にはこの一本道に入っている必要がありそうです。
|
どんどん登っていくと一部舗装されていない場所に出くわします。
完全に山中の林道といったおもむきで、「すごいところに来ちゃったな」という気分に…。
ところどころに対向車とすれ違うためのスペースがあるものの、全体を通じてあまり見通しが利かないため「対向車が来ないように」と、ドキドキしながらの走行に。
|
9km地点の手前に、いくつか「徐行」の標識が出ていました。
道路の切れ目のような部分があり、通ると軽く車が跳ねます。スピードを出して全く予想しないまま走っていると結構面食らうかもしれません。ゆっくり安全運転で行きましょう。
|
|
前方に3km地点の看板が見えてきました。
看板のないところは、ほぼすべて道なりです。カーナビが、道なりと思われるのに右折を案内することもあるようですが、畑に入る細い農道があるだけだったりするので自分を信じてまっすぐ走りましょう(笑)
あとちょっと…
|
で、で、出たぁ~!
突如視界にパラボラアンテナが飛び込んできました。見えてすぐ大きいのでテンションも一気に上昇~♪
|
ほどなく臼田宇宙空間観測所に到着です。
右手の駐車スペースに車を停めて、左手の建物で受付をしたら見学できます。
【臼田宇宙空間観測所より】アンテナの大きさに圧倒されますが、どなた様も受付をお願いします…
- ご記帳をお願いします
- 注意事項をご説明します
- アンテナを囲む柵内と、立ち入り禁止の標識から先は入らないこと
- アンテナの向こう側にも(受付からはアンテナの陰で見えない)立ち入り禁止の標識があるので入らないこと
- 見学者バッジとリーフをお渡しします
※施設の安全管理の都合上、受付されないまま見学されている方には所内の警備員からお声を掛けさせていただく場合がございます。
|
|
見学エリア雑感
- あたりは一面、山、山、山。ピクニックのような気分になります。
- シカが出るそうです。アンテナ周辺の草地に野生動物のフンが落ちていることもしばしばあるそうなので、足元にご注意を。また、山間部ゆえトンボ、蝶、蛾などが大量に飛び交っております…。
- 外は過ごしやすく風も爽やかで気持ちよい陽気。地上より気温が5℃は低かったように思われます。
- ベンチがあり、お弁当も食べられますが、ゴミ箱はありません。ゴミは各自でお持ち帰り下さい。
展示棟も見学しよう
|
|
アンテナの仕組み等を解説した模型やパネル展示が見られます。旧・宇宙科学研究所の往年の科学衛星の数々が歴史を物語ります…。
|
観測所の入口から東側の桜並木沿いには、100億分の1に縮小した太陽系の模型を配置してあり、歩きながら宇宙空間の旅が楽しめます。
|
見学者バッジはお土産になります!
見学者バッジは服などに貼れるようになっていますが、このシール部分をさらに剥がすことができるようになっています。(粘着シートの中央に横に切れ目が入っている) 見学後にカードとして持って帰れるので、ちょっとしたお土産にぜひどうぞ!
臼田宇宙空間観測所への旅、いかがでしたでしょうか?最後まで読んでいただいた方はきっと旅のノウハウをお分かりいただけたのではないでしょうか?
この夏は皆さまもどうぞ安全運転で、臼田宇宙空間観測所へお出かけ下さいね!