X線天文衛星「ひとみ」(ASTRO-H)特設サイト
「ひとみ」(ASTRO-H)の観測装置
熱く激しい宇宙を解き明かすため、「ひとみ」(ASTRO-H)には、最先端の技術を駆使して開発された、2種類の望遠鏡と4種類の検出器が搭載されます。それらの観測装置を紹介します。
観測装置の搭載位置
X線を集める望遠鏡
軟X線望遠鏡(SXT-S、SXT-I) |
硬X線望遠鏡(HXT) |
X線を反射するメガホン状のアルミ板を、バウムクーヘンのように1000枚以上も同心円状に並べた構造の望遠鏡です。HXTは、集光が難しい硬X線の撮像ができる望遠鏡です。国産ナノ技術を駆使して開発され、SXTより6倍も高いエネルギーのX線まで反射・集光できます。 |
集めたX線光子を1個づつとらえ、エネルギーと位置を測る検出器
軟X線分光検出器(SXS) |
「X線マイクロカロリメータ」とよばれる技術を用い、SXT—Sが集めたX線光子のエネルギーを従来にない高精度で測定する装置で、検出器部分を絶対零度の近くまで冷やさなければいけません。X線マイクロカロリメータ技術による宇宙X線の分光観測を、衛星として世界で初めて実現する、 「ひとみ」(ASTRO-H)の目玉の装置です。これにより、激しく進化する新しい宇宙の姿が明らかになると、世界の研究者が期待を寄せています。 |
軟X線撮像検出器(SXI) |
硬X線撮像検出器(HXI)2台 |
天体からのX線をとらえ、エネルギー別の画像を撮影する装置です。SXT-Iの焦点面に置かれるSXIはX線CCDカメラで、X線望遠鏡の焦点面検出器としては初めて国産のCCD素子を搭載します。HXTの焦点に置かれるHXIは、同じく日本の半導体技術の粋を集めて開発された新型検出器で、SXIより高いエネルギーでX線天体の撮像・分光を行います。 |
ガンマ線を検出する検出器
軟ガンマ線検出器(SDG)2台 |
「狭視野コンプトンカメラ」という独創的な国産技術を用い、望遠鏡を用いずに、X線より高いエネルギーの軟ガンマ線をとらえる検出器です。「ひとみ」(ASTRO-H)の搭載装置の中で、最も高いエネルギー領域を受け持ち、宇宙の高エネルギー現象の解明に活躍します。 |
もっと詳しく:
「ひとみ」(ASTRO-H) 衛星諸元
打ち上げ場所 | 種子島宇宙センター | |
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打ち上げロケット | H-IIAロケット30号機 | |
全長 | 14m(観測時) | |
質量 | 2.7 t | |
目標寿命 | 3年 | |
軌道 | 高度 | 約575km |
傾斜角 | 31度 | |
種類 | 円軌道 | |
周期 | 約96分 | |
主要ミッション機器 | 硬X線望遠鏡(HXT) 軟X線望遠鏡(SXT-S,SXT-I) 硬X線撮像検出器(HXI) 軟X線分光検出器(SXS) 軟X線撮像検出器(SXI) 軟ガンマ線検出器(SGD) |
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