“L+187” 第2回目のイオンエンジン連続運転を無事終了
2015年6月8日(月)
- プロジェクト
- 人工衛星・探査機
L+187です。
報道記事などですでにご存知の方も多いかと思いますが、昨日(6月7日)の探査機運用(※)において、第2回目のイオンエンジン連続運転が正常に終了していることを確認できました。
今回のイオンエンジン連続運転が終了したのは、6月7日午前0時25分(6日深夜、日本標準時)です。
6月2日から開始した連続運転の稼働時間は、102時間でした。
今年3月に行った第1回連続運転では409時間でしたので、合わせて511時間となり、ともに計画どおりとなっています。
これから、運転中に取得した探査機からのテレメトリーデータ(探査機の状態を示すデータ)を詳細に解析し、今回のイオンエンジン稼働状態や、連続運転の結果を踏まえての軌道情報などについて明らかにしていきます。
イオンエンジン自体ではひとまず今回の仕事が無事に終わりましたが、運用者の仕事はまだまだ続いています。
<はみ出し情報>
こちらも既に報道記事が配信されていますね(もちろんはや2ツイッターでも紹介)。
「はやぶさ2」が向かう小惑星1999 JU3を、国立天文台「すばる望遠鏡」が撮影した画像が公開されています。
観測を行ってくださった国立天文台ハワイ観測所・寺居剛さんの粋なコメントに、はやぶさ2プロジェクト関係者もグッときました。
「はやぶさ2」が小惑星1999 JU3のファーストショットを届けてくれるその時を確実に迎え、与えられたミッションを果たせるよう、気を引き締めてまいります。
画像と“粋なコメント”をまだご覧になられていない方は、ぜひ「すばる望遠鏡」サイトにアクセスしてみてください。
(※) | 6月7日の「はやぶさ2」運用時間:13時~20時 イオンエンジン連続運転の終了は、前日(今回では6月6日)の運用までに予め探査機に送信したコマンドプログラムが自動で流れ、そのタイムシーケンスの中で「噴射終了」の指示が発信されます。 この時、「はやぶさ2」は日本の運用局からは見えない位置にいます。そのため、実際の「噴射終了」確認は、7日の運用時に探査機の状態を示すデータ(テレメトリデータ)を取得して行いました。 |
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<「はやぶさ2」航行ステータス>
2015年6月8日14時0分(日本時間) 現在
太陽からの距離 | : | 1億5,315万km |
地球からの距離 | : | 5,741万km |
赤経 | : | 157.18度 |
赤緯 | : | 4.24度 |
航行速度(対太陽) | : | 29.09km/s |
地球から見た「はやぶさ2」の方向
はやぶさ2と地球、太陽、小惑星1999 JU3 の位置関係(概略図)
はやぶさ2カウントアップレポート“L+(エルプラス)”とは―
打ち上げ後の経過時間を示す際、運用現場では「Launch(打ち上げ)」と「プラス○日」を組み合わせて「L+1(=エルプラスイチ)」と表現します(あくまでも一例ですが…)。
今後、「はやぶさ2」の航行ステータスなどをお伝えするにあたり、6年間という長いミッション期間での“時間経過”を皆さんと一緒に感じていきたいとの想いから、レポートタイトル名といたしました。
“L+”では、はやぶさ2広報担当者がミッション内容や運用状況にまつわるトピックスをお伝えしてまいります。