小惑星 2012 DA14 が地球に最接近

2013年3月12日(火)

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地球への接近が注意深く観測されていた小惑星「2012DA14」は、日本時間の2月16日午前4時25分ごろ地表から約2万8千キロ上空を無事に通過しました。


静止衛星の軌道よりも近い高度約2万8千キロ上空を通過

静止衛星の軌道よりも近い高度約2万8千キロ上空を通過

このように図にしてみるといかに地球に近かったかわかる「2012DA14」の大きさは直径45メートル、質量は約13万トンで、これほどの大きさの小惑星が人工衛星の静止軌道(高度36,000キロ)よりも内側の距離(高度約28,000キロ)まで最接近するのは初めてのことです。
最も明るくても7等級程度と肉眼では見ることはできない明るさでしたが、日本スペースガード協会が運営する美星スペースガードセンター(岡山県)など国内の一部の天文台では通過する様子の撮影に成功しました。

「小惑星」ってなあに?

火星と木星の間にある小さな惑星のような天体のことを指し、現在約33万個発見されています。帯状に軌道を回っているため、この部分を小惑星帯と呼んでいます。小惑星の中には地球付近を通過する軌道をもつものもあります。
大きなものでは直径が950km程度、日本の小惑星探査機「はやぶさ」が着陸したイトカワはわずか500m程度の小さな砂と岩のかたまりです。「はやぶさ」が持ち帰ったサンプルを解析することで、小惑星の事がもっとくわしく分かるようになるでしょう。

「はやぶさ」が撮影した小惑星イトカワ

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