ISSへ向かうロケットの打上げ時刻はどうやって決めるのですか
国際宇宙ステーションについて
宇宙ステーション補給機「こうのとり」やソユーズ宇宙船がISSとランデブー、ドッキングするためには、ISSと同じ軌道面に投入する必要があります。
これは、軌道面を変更するには大きなエネルギーを必要とするからです。
そこで、最も少ない燃料で打ち上げられるように軌道変更エネルギーが最も小さくなる軌道への投入が行われています。
打上げは、種子島宇宙センターやバイコヌール宇宙基地などロケットの発射場が地球の自転によりISSの軌道面を横切るタイミングに合わせて、ISSを追いかける方向に向けて打ち上げます。
この打上げ可能時間帯のことをロンチウィンドゥと呼んでいます。
地球は24時間で1回転するので、ISSの軌道面は1日2回打上げ発射場上空を通過します。しかし、打上げ方向が大きく異なるため、安全性などを考慮してどちらかを選んで打ち上げます。
従って、ロンチウィンドゥは1日1回あります。
言葉にするとわかり辛いのですが、地球儀にISSの軌道を模したリングをかぶせ、赤道面から51.6度の角度に固定して、地球儀をぐるっと回せば発射場は地球が1回転する間に2回リングの直下を通過することがわかります。
もし、この時間帯を過ぎてしまった場合は、打上げは翌日以降へ延期となります。
打ち上げられたロケットは、搭載している補給船や宇宙船を分離し、軌道面の微調整、高度差を利用してのISSへの接近、そして高度をISSに合わせるための軌道制御を繰り返し、ISSにランデブーします。
地球とISSの軌道(赤いリングがISSの軌道、黄色の線はISSの軌道を地表に投影したもの)