音声端末装置(ATU)はどんな機能があるのですか?
国際宇宙ステーションについて
音声端末装置(Audio Terminal Unit: ATU)は通話機能と警告・警報システムからの情報を音で知らせるアラーム機能があります。
通話機能は、各与圧モジュール間、船外活動中のクルー、地上の管制センターとの通話ができます。
ATUは、クエスト(米国のエアロック)に3式、「デスティニー」(米国実験棟)に2式、「コロンバス」(欧州実験棟)に1式、「ハーモニー」(第2結合部)に1式、「きぼう」日本実験棟に2式、「トランクウィリティー」(第3結合部)とキューポラに各1式設置されています。
なお、ロシアモジュールの通信装置との通信も可能です。
これら、特定の相手同士と通話したり、同時複数(最大5)との会議もできます。
「きぼう」の船内実験室内のATU
主な機能
ATUは電源を入れると自動的にスタンバイモードとなり、"PTT/ON"スイッチを押下することでフルパワーモードに移行して通話が可能となります。
フロントパネルのスイッチで相手先を選択して1対1の通話ができます。また、予め設定された会議ループを選択することで、同時複数相手との通話(会議)ができます。
受信については、呼び出し音が鳴ったときに"DIAL/ANS"スイッチを押すことで相手と接続されます。
"PAGE"スイッチによりISS内の全てのATUに対して同報通信(ページング)することができます。
船外活動中のクルーや減圧環境下のモジュールやエアロックとは、UHF無線を介して通信ができます。
警告・警報システムからの情報により警報音を鳴らします。この警報音はATU側では止めることはできず、警告・警報パネル(C&Wパネル)のスイッチで止めることができます。
ATU各部の機能