宇宙食にはどのようなメニューがあるのですか?
宇宙飛行士について
スペースシャトルでは、地上で普通に売られている食品をそのまま乗せたり、温度安定化食品(レトルト食品)、加水食品(スープ、ライス、スクランブルエッグなどのフリーズドライ食品)、半乾燥食品(乾燥フルーツ、乾燥牛肉など)、自然形態食(ナッツやクッキーなど)、生鮮食品(リンゴ、オレンジ、バナナ、ニンジン、セロリ、ロールパンなどの新鮮な果物や野菜)など、種類も200種類を超えています。
また、JAXAでは、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在するクルーに供給する宇宙食として、宇宙日本食を開発しました。
スクランブルエッグ、スープ、オレンジジュース、コーヒーなどはプラスチックの容器に入っており、水を加えてもとに戻します。ステーキやチキンなどは袋に入っていたり、缶詰になっていて、オーブンで加熱することも可能です。 実験目的で冷凍庫を持っていくミッションの場合、アイスクリームを持ち込んだこともあります。
量的には限られていますが自然形態食の中には、パン、ピーナッツ、クッキー、生野菜、くだもの等があります。
生野菜やくだものは、傷まないように打上げ後早めに食べることになっています。
調味料も塩、こしょう、ケチャップ、マスタード、マヨネーズがそろっておりますが、塩とこしょうは飛び散らないように液体になっています。 なお、ISSでは、「こうのとり」(HTV)やプログレスで補給が来たときは、野菜やフルーツなど生鮮食品が食べられます。
過去の例では、オレンジ、リンゴ、グレープフルーツ、レモン、キュウリ、プチトマト、玉ねぎ、ニンニクなどが運ばれています。
また、歴史的背景から米国の宇宙食は乾燥した状態で水やお湯で戻すものやレトルト食品、ロシアの宇宙食は缶詰が比較的多いです。
宇宙食は、飛行前には必ずNASAジョンソン宇宙センター内の「フード・ラボ」で、審査を受けることになっています。ここでの検査に合格さえすれば、宇宙飛行士は好みの食事を宇宙に持っていくことができるのです。
日本人宇宙飛行士がスペースシャトルで飛行したときの食事のメニューはこちらをご覧下さい。
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なお、国際宇宙ステーション(ISS)では、滞在期間が長いため毎日の献立は決めておりません。肉/魚類、野菜/スープ類、ドリンク類、フルーツ/ナッツ類、デザート/スナック類などの種類毎に16日間単位でパッケージ化されていて、各宇宙飛行士はそれぞれのパッケージの中から自分の好みの食品を選ぶことができます。
それとは別にボーナス食といって、宇宙飛行士が事前に選んだ食事もあります。