「こうのとり」4号機、国際宇宙ステーションに結合完了!
2013年8月10日(土)
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さて、いつも「こうのとり」がISSに接近、結合する際に重要な役割を担うのが「近傍通信システム」。
無人宇宙船である「こうのとり」は段階を経てISSの後方から接近し、最終的にはISSの真下10メートル付近で自動で相対静止(*)するのですが、その際に「こうのとり」とISSは近傍通信システムを使い、互いの位置情報や速度情報を無線通信で送受信しているのです。そして最後には宇宙飛行士がロボットアーム(SSRMS)で、静止している「こうのとり」を掴んでISSに安全に結合します。
(*)相対静止:ISSと「こうのとり」はそれぞれ秒速約7.8kmという速度で飛行しています。互いの速度の差を無くせば、相対的に静止した状態となるのです。
ロシアの「プログレス」やESAの「ATV」など、ISSに直接結合する宇宙船もありますが、日本が「こうのとり」で培った、ISSに相対静止してからロボットアームで掴んで結合するという方法は、安全性の高いランデブー・ドッキング方式として国際的にも認められており、アメリカのOrbital Sciences社の「シグナス」宇宙船に近傍通信システムが採用されるなど、日本の技術はその活躍の場を世界に広げているのです。
「こうのとり」の世界における評価やこれまでの貢献、今後の展望について語るシンポジウムを今年の3月に開催しています。開催レポートはこちら。
9月上旬には「こうのとり」4号機がISSから分離、大気圏に再突入する予定です。
引き続き「こうのとり」のミッションにご注目ください!