種子島で打ち上げ準備!「こうのとり」4号機の機体公開
2013年6月24日(月)
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お披露目は種子島宇宙センターの第2衛星フェアリング組立棟 (Second Spacecraft and Fairing Assembly Building: SFA2)で行われました。ちりやほこりなどを防ぐために、白い防塵服を着ての取材撮影となります。
国際宇宙ステーションへ物資をお届け!
「こうのとり」は宇宙ステーション補給機(H-II Transfer Vehicle: HTV)といいます。国際宇宙ステーション(ISS)へ補給物資を運ぶための無人の輸送機です。国際宇宙ステーション(ISS)で長期滞在しながら活動する宇宙飛行士のための食料品や飲料水、そのほかにも「きぼう」日本実験棟の実験機器や試料といった物資を運びます。宇宙への宅配便みたいなイメージ?
「こうのとり」4号機はどんなものを運ぶの? 搭載品は紹介はこちら。
搭載品
「こうのとり」は筑波宇宙センターの展示館で実物大の試験モデルを見ることができます。大迫力!
筑波宇宙センター 展示館「スペースドーム」フロアマップ
ここでATVを連想した人は鋭い! ヨーロッパの宇宙機関が集まった欧州宇宙機関 (ESA) が開発した無人宇宙補給機は、欧州補給機(ATV)といいます。ATVも「こうのとり」と同様に、国際宇宙ステーションへ物資を運びます。ATVについては「欧州補給機(ATV)4号機が国際宇宙ステーションに到着」がおススメ。ATVのヒミツや「こうのとり」との違い等がよく分かりますよ。
卵の殻のようなフェアリング
今回機体公開した場所はフェアリング棟といいますが、みなさんはフェアリングをご存知ですか。ベアリング? テザリング? フェアリングっていったい何?!
フェアリングとは、ロケットの先端を保護する白いカバーのことです。ロケットの先端部分には、実は「こうのとり」や人工衛星が載せられています。(写真:「こうのとり」3号機を打ち上げたH-II Bロケット3号機)
フェアリングを身近なものに例えるならば"卵の殻"。ロケットの打ち上げでは、大きな音響や振動、大気中を飛行する際に生じる摩擦熱などが発生します。フェアリングは、こうした環境から「こうのとり」や人工衛星を護る役割を果たします。さらにフェアリングは、軽くて丈夫、さらに振動や熱に強い構造でなくてはいけません。ホント、卵の中身を守る卵の殻と同じような感じですね。
ロケットの基礎知識
フェアリングのひみつ
「こうのとり」4号機 このあとの予定
現在、第2衛星フェアリング組立棟にある「こうのとり」4号機は、このあとフェアリングに守られた形に姿を変えます。そして、大型ロケット組立棟(Vehicle Assembly Building: VAB)へ移され、いよいよロケットに搭載される準備に入ります。打ち上げに向けて準備が進む「こうのとり」、これからも目が離せませんね。