小惑星探査機「はやぶさ2」の機体を初公開

2013年3月12日(火)

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宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2012年12月26日に、2014年打ち上げを目指して現在開発中の小惑星探査機「はやぶさ2」を相模原キャンパス(神奈川県相模原市)で初めて公開しました。


JAXA相模原キャンパスで公開された「はやぶさ2」本体

2014年に種子島宇宙センターから打ち上げ予定

「はやぶさ2」は小惑星イトカワから微粒子を採取し地球に帰還した「はやぶさ」の後継機です。
今回公開されたのは探査機本体の「構造体」と呼ばれる部分です。
太陽電池やエンジン、観測機器などは、宇宙を再現した環境で各種試験を行った後、取り付けられる予定です。
「はやぶさ2」は2014年に打ち上げ、イトカワとは異なるタイプである、水や有機物を含んだ岩石があると見られる小惑星「1999 JU3」から地中の物質を持ち帰り、2020年に地球帰還を目指しています。
「はやぶさ2」では小惑星の表面に衝突体をぶつけて人工的にクレーターをつくり、地中の岩石のかけらを持ち帰るという新たな挑戦も行う予定です。

なぜ「はやぶさ2」に取り組むのか?

1)「はやぶさ」を改良し、より確実に地球へサンプルを持ち帰る技術を確立する
「はやぶさ」は『小惑星の表面からサンプルを地球へ持ち帰るための技術を試す試験機』でした。「はやぶさ」で発生したさまざまな問題点を改良し、『小惑星を科学的に調べる探査機』として本番の探査にいよいよ臨みます。

2)水や有機物を含む小惑星を調べることで地球や生命の起源を探る
「はやぶさ2」が目指すのはC型と呼ばれる小惑星です。
C型も岩石質ですが、有機物や水をより多く含んだものと考えられています。太陽系空間にある有機物や水がどのようなものか、地球上の生命や海水との関係はどうなっているのかを探ります。

さらに詳しく知りたい方はコチラ

「はやぶさ2」(月探査・プログラムグループ)

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