世界初、若田宇宙飛行士が宇宙からアイソン彗星を4K動画で撮影!

2013年11月26日(火)

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  • 天文観測
  • 宇宙飛行士と国際宇宙ステーション(ISS)
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国際宇宙ステーション(ISS)に滞在中の若田光一宇宙飛行士が、世界初となる宇宙からの4K動画撮影に挑み成功しました! 撮ったのは、アイソン彗星・オーロラです。

ISSから撮影した「アイソン彗星」
2013年11月23日(土)午後7時08分頃(日本時間)、カナダ・オンタリオ州付近(高度420km)

ISSから撮影した「オーロラ」
2013年11月23日(土)午後7時03分頃(日本時間)、アメリカ合衆国・モンタナ州付近(高度420km)
※下の光はカナダ・カルガリーの街

若田宇宙飛行士は宇宙に行く前から撮影訓練を行いました。
そして宇宙滞在16日目の11月23日(土)19時8分(日本時間)、カナダ・オンタリオ州の上空420kmでアイソン彗星を撮影!尾から上がってくるアイソン彗星の姿を、世界で初めて4Kの動画に収めました。

12月4日(水)19時30分からのテレビ番組「NHKスペシャル」では、ISSから生中継で、若田宇宙飛行士の撮影によるアイソン彗星を自身の言葉を交えながら紹介する予定です。どうぞお楽しみに!
※4K放送は2014年に試験放送開始予定のため、12月4日はハイビジョン放送です。


豆知識


アイソン彗星ってなに?

アイソン彗星は2012年に発見された彗星です。11月29日(日本時間)に太陽に最も近づいたあと、12月上旬には尾を引いた姿が地球からよく観測できると期待されています。その後はまた遠くに去っていき、太陽の近くには帰ってきません。
詳しくは国立天文台のページをご覧ください:

どうして宇宙から撮影するの?

地球から天体を撮影すると、大気の影響を受けて揺らいで写ります。小川の底にある石を見ようとすると、水の流れによってゆらゆら揺れてしまうのと同じような原理です。
大気の影響を受けない宇宙だと、揺らぎがない鮮明な天体の姿を観測・撮影することが可能です。

参考:ISSから撮影された星空と地球(2012/07/27)
(C)JAXA/NASA


このカメラはなにがすごいの?

「4K」という、現行ハイビジョンシステムの4倍の画素数を持つカメラシステムです。また、今回はJAXAとNHKが共同で準備を進め、彗星撮影用にカスタマイズも行われていて、より高画質な動画が撮影できると期待されています。

このカメラについては、NHKでも紹介されています: