「だいち2号」の機体を報道陣に公開しました

2014年4月1日(火)

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機体を前にした鈴木プロジェクトマネージャ

3月28日(金)、陸域観測衛星「だいち2号」(ALOS-2)の機体を、種子島宇宙センターの第2衛星試験棟で報道機関に公開しました。

「だいち」の開発から関わっている鈴木新一プロジェクトマネージャーは「高性能なレーダやデータ伝送などの技術にチャレンジし、試験結果が理論に合わない時はメーカや有識者と協力して解決しました。一日一日気を引き締めて打ち上げを迎えたい」と話しました。


【機体公開 編集部取材メモ】

衛星の姿勢

この日の「だいち2号」は、宇宙での運用時とは逆さまの姿でした。
コンテナに横倒しで格納されて種子島宇宙センターに輸送されてきた衛星は、この後再度横倒しにされてコンテナに入り、同センター内にある別の組立棟に移動して最終整備に入ります。

宇宙での運用イメージ(CG)


公開時(CGとくらべてみてください)

機体輸送時

アンテナ、パドルは折りたたんでありました

公開時、アンテナや両脇の太陽電池パドルなどは折りたたまれた状態。この形で、縦約2.7m、横約3.2m、高さ約4.5mの大きさです。
宇宙でアンテナと2翼の太陽電池パドルを展開すると、縦は約16.7m、横は約10mに広がります。

折りたたまれた太陽電池パドル


Lバンド合成開口レーダ(SAR)アンテナの様子

まるで板チョコ?

日本が誇る先端技術、「だいち2号」のLバンド合成開口レーダ(SAR)アンテナは白くて長方形のパーツが等間隔に並んでおり、開発員いわく「ホワイトチョコレート(板チョコ)のよう」。
現段階では5つ折りにされ、金色の支持棒で留められていますが、宇宙で展開されると約10mの長さになります。

ところで、衛星をお披露目するだけでなぜこんなにおおごとなのでしょうか?
それは、衛星が最終的に特別な部屋での整備が必要な『精密機械の塊』であり、一緒の部屋で報道機関が直に見て質問したり写真を撮影したりできるのは、これが最後の機会だからです。

この後最終整備を経た衛星は、5月24日(土)にH-IIAロケット24号機で打ち上げられ、私達のもとに戻ることなく働き続ける予定です。
万全の準備でいってらっしゃい、だいち2号!


いってらっしゃい、だいち2号!
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