広がる無人航空機の可能性

2014年2月20日(木)

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開発中の放射線検出器を搭載した無人航空機

1月24日、日本原子力研究開発機構(JAEA)とJAXAは放射線の測定を行う無人航空機の飛行実験を福島県浪江町で行いました。

これまで測定に使われてきた無人ヘリコプタは、低空飛行が可能で詳細なモニタリングに利点がありましたが、飛行可能時間が約1時間半と短く、遠隔操縦といっても操縦者が目視できる範囲でしか飛行できないため、山林の奥まった場所や火災現場など人が近づけない場所では観測ができないという弱点がありました。

JAEAが開発した軽量・高性能の無人ヘリコプタ用放射線検出器やモニタリングシステムを、JAXAの無人航空機技術と組み合わせることで福島第一原子力発電所などの放射性物質の汚染状況をより的確に把握できることから、現在帰還困難な区域のモニタリング等に活用が期待されています。

JAXA大樹航空宇宙実験場(北海道大樹町)で測定した天然核種由来の放射線量率マップ例

昨年末、米国のインターネット通販企業が超小型無人機を使った新たな宅配サービスを検討中、といったニュースが報じられたように無人航空機は災害監視を始め、様々な可能性を秘めた分野です。無人航空機の飛行制御技術や制御技術の研究・開発が進むと思いもよらなかったことが実現するかもしれませんね! 今後の航空本部の活動にどうぞご期待下さい。

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