イプシロン大解剖[3] イプシロンロケット3号機はここに注目!

2017年12月15日(金)

  • プロジェクト
  • ロケット
このエントリーをはてなブックマークに追加

試験機から強化型開発へと進化を続けるイプシロンですが、このトピックスからは2018年1月17日に打ち上げが予定されている「イプシロン3号機」に搭載される新たな機能を紹介します。

低衝撃型衛星分離機構

ロケットから人工衛星を分離する際、これまでは固定しているバンドのボルトを爆薬で瞬時に切断する方法が取られていたため、非常に大きな衝撃が発生していました。
イプシロン3号機では、「低衝撃型衛星分離機構」を採用、爆薬を使わず機械的にバンドの結合を外すことで、エネルギーをゆっくり開放し、衛星が放出される際の衝撃を小さく抑えます。


液体推進システム(PBS:Post-Boost-Stage)

イプシロン3号機では第三段モータの上に小型の液体推進システム(PBS)を搭載しています。固体ロケットでは難しい精度の高い軌道投入もPBSを付与することで繊細な制御が可能となります。PBSは、H-IIAロケットにも使われている技術を最大限活用しており、高い信頼性を持っています。試験機にも同様の機能が搭載されていましたが、3号機のPBSはよりシンプルなシステムにすることで信頼性を更に向上させています。