“L+108” 【速報】イオンエンジン409時間の連続運転を終了

2015年3月21日(土)

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3月21日土曜日。L+108です。
本日の運用において取得した探査機テレメトリーデータ(※)より、第1回目のイオンエンジン連続運転が、同21日午前5時30分(日本標準時)をもって正常に終了したことが確認できました。
3月3日から開始した連続運転は409時間となり、計画どおりの稼働時間となっています。
第2回目の連続運転は、6月上旬頃の予定です。

連続運転中のイオンエンジン稼働状態、連続運転後の軌道情報などに関しましては、本日までに取得したテレメトリデータの詳細解析を順次行ってまいります。解析結果がまとまり次第、改めて報告いたします。

はやぶさ2 ミッションスケジュール

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(※) 3月21日の「はやぶさ2」運用時間:14時5分~21時5分
イオンエンジン連続運転の終了は、前日の運用までに予め探査機に送信したコマンドプログラムが自動で流れ、そのタイムシーケンスの中で「噴射終了」の指示が発信されます。
この時、「はやぶさ2」は日本の運用局からは見えない位置にいます。そのため、実際の「噴射終了」確認は、21日の運用時に探査機の状態を示すデータ(テレメトリデータ)を取得して行いました。

<「はやぶさ2」航行ステータス>
2015年3月21日14時0分(日本時間) 現在

太陽からの距離 1億6,292万km
地球からの距離 4,232万km
赤 経 101.74度
赤 緯 -4.04度
航行速度 27.27km/s

地球から見た「はやぶさ2」の方向

はやぶさ2と地球、太陽、小惑星1999 JU3 の位置関係(概略図)

はやぶさ2カウントアップレポート“L+(エルプラス)”とは―

打ち上げ後の経過時間を示す際、運用現場では「Launch(打ち上げ)」と「プラス○日」を組み合わせて「L+1(=エルプラスイチ)」と表現します(あくまでも一例ですが…)。
今後、「はやぶさ2」の航行ステータスなどをお伝えするにあたり、6年間という長いミッション期間での“時間経過”を皆さんと一緒に感じていきたいとの想いから、レポートタイトル名といたしました。
“L+”では、月・惑星探査プログラムグループ広報担当者がミッション内容や運用状況にまつわるトピックスをお伝えしてまいります。