FAQ

金星探査機「あかつき」のメインエンジンの燃料と姿勢制御用エンジンの燃料は同じですか?

科学衛星や探査機について

「あかつき」のメインエンジン(OME)と姿勢制御用エンジン(RCS)は、どちらもヒドラジンを使います。
ただ、RCSは名前のとおり、本来、体の向きを細かく調整するための小さな力を出すもので、OMEは他の薬剤と合わせて大きな力を出すものでした。このため同じ加速を得るためにも、RCSの方が、多くのヒドラジンと、長時間の噴射を必要とします。

姿勢制御用エンジン(RCS)
燃料にヒドラジンだけを使う1液式のエンジン
ヒドラジンは触媒で分解し、発生したガスが噴き出す力を推進に使います。

メインエンジン(OME)
ヒドラジン+酸化剤(四酸化二窒素)の2液式のエンジン
酸化剤を混ぜて高温で燃焼させ、RCSより大きな力を生み出す仕組みです。

なお、「あかつき」は、OMEを使うことが難しいということがはっきりした段階で、少しでも身軽になるため、荷物となってしまう酸化剤を捨てるという運用も行っています。

あかつきの再挑戦とエンジンの運用についての詳細は下記をご参照ください。

一番星へ行こう!日本の金星探査機の挑戦 その18 ~あかつきの新たな旅立ち~(新しいウィンドウでPDFを開く)
金星探査機「あかつき」特設ページ