第10回 流れ星
流れ星は、彗星や小惑星の通り道を毎年同じ時期に地球が通過し、そこに残されていた「ちり」が地球の大気にとびこんで、上空100km前後で発光して見える現象。夜空を彩る一瞬の光の軌跡に胸躍らせた方も多いのではないでしょうか?
ということで今回は「流れ星」をお題にします。
募集期間:2014年7月23日~8月29日
発表日:2014年9月19日
「流れ星」という言葉をさまざまな視点で捉えた川柳らしいおかしみにあふれた投稿が相次ぎましたが、編集部では熟考の結果、以下の10作品を選定いたしました。
入選作品
- 流れ星 無理な願いは 聞き流し
- トモパパ
- 願いごと 「あ」しか言えない アイシテル
- 果鈴糖
- 欲張った 願い長くて 間に合わず
- よったんぼうや
- 気が付けば 世界平和を 願ってた
- ゆうちゃん
- ダイエット しながら来てね 流れ星
- 陽香
- 流れ星 先祖の便り かも知れぬ
- 海峡ちどり
- 塵だって いつか光るさ 僕だって
- はぐれ雲
- 眠い目を こすりスターの 出待ちする
- パレット
- 流れ星 流してほしい あの失言
- さびしんぼう
流れ星だって素敵なお願いの方を優先したいですよね。
「あ」で「アイシテル」が続くところが素敵な一句です。
こんなこともあろうかと…、と普段から備えておきましょう。
作者の心の美しさが現れた一句ですね。みんなで祈りたい。
ダイエットして来てくれないと、それは隕石に…!
類似の句をたくさんいただきました。天からのメッセージですね。
誰もがみんなもともと特別な存在。置かれた場所で輝こう!
出待ちの比喩が実に川柳らしい秀作ですネ。
この気持ちわかります…。口は災いのもと?!
ソラセン大賞
- 「今見えた!?」 わたしは家から 君は宙から
- せんとちゃん
地上から見つけると盛り上がる流れ星。国際宇宙ステーションからも、地球に飛び込んでいく流れ星が見えるそうです。地上と、宇宙旅行中の人がリアルタイム通信しながら、「今見えた!?」「今、流れたね!」とワイワイはなしている未来の光景が思い浮かぶ句です。(編集長 machiko)
願いを唱えるその前に
いざ夜空を観察してみると、自分が見たものが果たして流れ星だったのかどうか、いまいち確信がもてない方が数多くいらっしゃるようで、国立天文台さんのよくある質問にも「私が見たものは流れ星だったのでしょうか?」というFAQが掲載されています。
それによると、
・見ていた時間が「1秒以下」から長くても「5秒程度」まで
・飛行機よりはるかに速く移動した
・日の出や日の入り前後の空が明るい頃ではなく、空は十分に暗かった
という条件に当てはまるようであれば、流れ星である可能性が高いそうです。
とはいえ、国立天文台でもJAXAでも、流れ星の目撃情報を収集するような活動は特に行っていないため真偽のほどを判定することはできません…。
「日本火球ネットワーク」というアマチュア天文団体が運営しているウェブサイトがあり、日本全国からの流れ星の目撃情報が日々掲示板に書き込まれています。
自分が見たのと同じ流れ星を他の人も目撃しているかどうかを確認することができるかもしれませんので、いまいち自信がもてないな、というときはこちらをご覧になってみるのもよいかもしれませんね。