第9回 大地
東日本大震災の発災直後に大活躍して、惜しまれつつ運用を終了した陸域観測技術衛星「だいち」。その後継機として「だいち2号」は大規模な災害が発生した時に宇宙から観測した被災地の情報を迅速に提供し、国や自治体における災害対策に役立てることを目的に開発されました。また、災害時だけではなく、地図情報の更新や森林の伐採状況の観測など、平常時での利用も大いに期待されています。
ということで今回は「大地」をお題にします。宇宙から地球を見る、という視点からひねりの利いた作品をお待ちしています。
募集期間:2014年5月7日~6月5日
発表日:2014年6月20日
編集部では熟考の結果、以下の10作品を選定いたしました。
なお、今回は特別賞として「だいち2号」プロジェクトチーム賞もあわせて選定しています。
入選作品
- 大地の目 異変ないかと 寝ずの番
- 昭爺
- 大地診る PALSAR-2が 聴診器
- なおくん
- 衛星が 布団の地図も 解析し
- よったんぼうや
- 宙の旅 大地を飛んで 夢抱き
- 岩窟王
- だいち2号 私はここよと 大の字に
- みんみん
- 広げよう 豊かな大地 宇宙にも
- むこう
- 忠敬の 四千万歩が 一瞬に
- アストロボーイ
- ぼくだいち ぼくのおとうと そらにいく
- だいちくん
昼夜や天候を問わず観測できるのが「だいち2号」。“寝ずの番”にセンスが光ります。
跳ね返ってきた電波を捉えて観測するPALSAR-2。聴診器になぞらえるとはさすが!
よったんぼうやさんはいつもひねりがきいてますね。こどもの頃の選者ならドキリ(汗)
宇宙からでしか見られない様々な地球の表情に胸躍る瞬間がありそうです。
本当に「だいち2号」に写ってしまおう、という試みもあるそうですよ!
地球観測という枠にとらわれない発想が光ります。新たな大地へ出発?!
「だいち」のデータは地図作成に活用されています。伊能忠敬も感激ですね。
「だいち」という名前のお子さんの夢をのせて頑張れ「だいち2号」
「だいち2号」プロジェクトチーム賞
- 「だ」いじょうぶ 「い」ちばんいい目で 「ち」きゅう見る
- 宙仙人
「だいち2号」に搭載されている高性能な観測装置は世界唯一のもので地表の動きを見守り続けます。そんな「だいち2号」の性能が説明されているだけでなく、頭文字をつなげると「だ、い、ち」になり、よくできていますね。(「だいち2号」プロジェクトチーム)
ソラセン大賞
- 宇宙にも 街にも一人 いる大地
- Aita
ソラには「だいち(運用は終了しましたが地球を周回しています)」「だいち2号」、街には「だいち」。たのもしさを感じる一句です。 特設サイトにも「初号機から息子の名前をとりました」というコメントがありました。どの「だいち」もがんばれ~! (編集長 machiko)