第4回 惑星探査

気の遠くなるような長い距離を旅して小惑星から塵を持ちかえった「はやぶさ」。「はやぶさ」の開発・運用の成果を生かして、太陽系や生命の起源の謎に迫る「はやぶさ2」の打ち上げがいよいよ来年に迫ってきました。 この機会をとらえて今回は「惑星探査」をお題にします。
まだ人類が直接調べに行くことができない太陽系の惑星の姿を解き明かす探査機の活躍などに思いをめぐらせて素敵な一句をお寄せいただけると幸いです。

募集期間:2013年4月5日~5月7日
発表日:2013年5月20日

今回は「惑星探査」という言葉の持つイメージを損なわず、かつ川柳ならではのおかしみが表現されているかどうかを基準に以下の10作品を選定いたしました。

入選作品

探査機も 立場変われば U.F.O.
陽だまりの暗黒物質

探査機が「発見」されるとき……。想像するとワクワクします。

水金地火木土天解明
たくみキャノン

これまでの惑星探査のあゆみが一句に! しびれました…。

乗せるのは 機械燃料 人の夢
かめのこ

「熱い心」と「冷静な頭」、惑星探査には両方必要ですネ。

氷掘り ワカサギ釣りを エウロパで
miyo_C

とっても厚い氷の下から何が釣れるのか楽しみ!

見つからぬ 結婚相手と 新惑星
びわ子

きっと見つかりますよ、あなたの希望の星が…。

土星の輪 「ママのおくびに かけたげる」
いちりんのはな

こんなピュアな気持ちが未来の研究者を育むんですね。

ボク8歳 次会うときは 俺15
きいろ号jr.

プロジェクトの長さをうまく表現していますね。

探査機も オレも毎日 外回り
さごじょう

孤独感が伝わってきますね。大丈夫、君は一人じゃない。

ソラ(宙)の果て シド(四土)を超えても また宙か
なおちゃん

お釈迦様の手のひら上を飛び回る孫悟空といったところ?

順調に 帰って来たら 騒がれず
よったんぼうや

不具合はなくても盛り上がるように頑張らねば…!

編集長が一番心惹かれた作品を選ぶ、「ソラセン大賞」には次の作品が選ばれました。選評と合わせてご紹介します。おめでとうございます!

ソラセン大賞

お土産は ただの砂かと 孫は言い
陽だまりの暗黒物質

研究者にとっては大変重要で貴重なサンプルである小惑星の「砂」も、何も知らない子どもたちから見ればただの「砂」…。
手にする人が違えばこそ、その重みはまったく違ってきます。小さなサンプルからたくさんの情報を取得して宇宙の秘密に迫る大きな研究に繋げてゆく……惑星探査の深遠なる意義を感じる一句ですね!(編集長Tasako)