衛星バスシステム電気系・品質保証・周波数調整 担当
安部 眞史
プロジェクトの立上げから関わり早や5年。あっという間に月日が流れ、いよいよ打上げです。「世の中の役に立つぞ!」という使命感を原動力に、パンクロックに走ってきました。
いぶき2号の電気システム、品質保証、周波数調整を担当してます。あと、飲み会の幹事も大切な役目です(笑)。20代の終わりに、幸運にもプロジェクトの立上げメンバーに選ばれ、そこから5年間走ってきました。実は、私はいぶき初号機の名付け親の一人なんです。大学生時代にいぶき初号機の名付け親になり、JAXAでいぶき2号の産みの親・育ての親になれたことは、柄にもなく運命を感じます。私は地元が小さな村で、自然の中で育ったため「地球環境を守る」といういぶき2号のミッションには使命感を持って取り組めました。初めての衛星開発で、技術面でも調整面でも未経験の事ばかり。本当に多くの人に助けて頂き、何とかやってこられました。パンクロックが身上なので、良く言えば芯が通っていて、悪く言えばわがままな性格のため、開発中は社内外の多くの方々(特にプロジェクトメンバーとメーカーさん)にご迷惑をおかけしました。。。 衛星は電気がとても重要です。人間で例えるなら、電力が血であり信号線が神経です。しっかり設計したはずなのに、試験してみたら上手く動かない。そんな時はメーカさんと一緒に悩み、考え、解決してきました。不謹慎かもしれませんが、上手く行かない時こそが一番面白い瞬間だった気がします。品質保証では製造した電子基板を顕微鏡で見るのですが、片っ端から、時には海外まで行って不備が無いことを確認してきました。「いぶき2号は隅々まで見た!」と思っています。打上げ時は衛星管制指揮者(SC:Satellite control Conductor)を務めます。私の5年間が正しかったのかどうか、合格発表を待つ気分です。打上げの瞬間を、緊張しつつもワクワクしながら待っています。
2018年10月23日(火)更新