JAXAタウンミーティング

「第68回JAXAタウンミーティング in 大津」(平成23年11月12日開催)
会場で出された意見について



第二部「宇宙大航海時代を拓く~「はやぶさ」から太陽系探査へ~」で出された意見



<イトカワの選定理由について>
参加者: なぜ「イトカワ」という小惑星が選ばれたのか理由を教えてください。
國中: 「はやぶさ」は打ち上げ前は「MUSES-C」という計画でした。幾つかのターゲットの小惑星を選んだ上で、例えば2000年に完成したならばこの小惑星、2001年だったらこの小惑星というふうに、幾つかのバックアップの小惑星を決めた上で開発に着手しています。結果としてはなるべく早く打ち上げたかったんですが、いろんなトラブルがあって、開発に苦労したということもあり、打ち上げられたのは2003年でした。2003年に打ち上げるタイミングで行けるところは「1998SF36」という名前の小惑星で、打ち上げた後に「イトカワ」という名前を日本から提案して採用していただいた経緯になっています。
参加者: 「イトカワ」に行けばこういうものが発見できるという目的があって行かれたんだと思いますが、その選ぶ基準にどんなものがあったか教えて下さい。
國中: 「MUSES-C」というのは工学実験衛星で、「MUSES-C」の理念としては将来行われるであろう小惑星からのサンプルリターンミッションが実行できる技術を、宇宙で実際に試してみるというのが最初の第一義です。そういう意味では行く天体ありきでこのミッションが成立したわけでなくて、行く技術を宇宙で実証するという意味では、どの小惑星でも構わなかったというのが真実です。

<イオンエンジンの優位点について>
参加者: 他のエンジンに比べてイオンエンジンが優れている点で長寿命であるということがあると思いますが、他のエンジンの寿命はどれぐらいで、イオンエンジンはそれに比べるとどれぐらい優れているのですか。
國中: イオンエンジンは、長寿命ともう一つ、低燃費です。いろんな電気ロケットがありまして、世界でよく使われているのは、「ホールスラスタ」、「イオンエンジン」、「DCアークジェット」という3種類あります。「DCアークジェット」、「ホールスラスタ」、「イオンエンジン」の順番で燃費がだんだんと良くなります。また、寿命も今の順番でだんだんと長くなります。「DCアークジェット」は大体1,000時間ぐらい、「ホールスラスタ」だと1万時間ぐらい、「イオンエンジン」ですと2万時間ぐらいになります。

<宇宙開発の目的について>
参加者: これから宇宙大航海時代がくると考えているということですが、その目的は、地球の資源が枯渇するから、ほかの惑星から資源を調達しようとか、人類がSFみたいに宇宙に住めるようにしようとか、いろいろビジョンがあると思われますが、一番達成したいビジョンは何でしょうか。
國中: 最も必要なのは人類のインテリジェンスを宇宙の中に発展していく。宇宙からどれだけの情報を手に入れるかということです。新しい情報によって我々がどれだけ活性化されるかということが、目下目指しているところではないかと思います。勿論それがその先には資源の問題、エネルギーの問題、住む場所の問題など、そうようなところに展開していくんだと思いますが、そのレベルにはまだまだ技術が達しておりませんで、まずは知識を得ることが最初に設定されている目標になるかと思います。しかし、最終的な目標としては、火星に人を送り込む。そこに至るまでにどれだけの技術を洗練化させることができるか。そんな目標を持って今、世界中の宇宙機関が努力を行っていると思います。
樋口: 大航海時代には2つの視点があって、14~15世紀の大航海時代もそうですが、人類の本能的なもので今まで行ったことがないところへ行きたい、行けるようにしたいという願望が1つあります。2つ目は、太陽系全体を理解するということは、地球とか我々を理解することにつながっていますので、地球なり太陽系というのは一体どうやってできたんだろうか、生命はどう生まれたんだろうか知りたいという探究心があります。この2つが非常に大きなモチベーションになっているかと思います。

<トラブルから学ぶ今後の展開について>
参加者: 今回の「はやぶさ」のサンプルリターンの成功は、多々のトラブルがあったと思いますが、トラブルから今後の技術への向上ということで何かしら得たことや、また、今後どうのように展開していくのか。どのようにミッションを向上させていくのかという展望があったらお聞かせください。
國中: 「はやぶさ」をベースに「はやぶさ2」は2014年に打ち上げ、2018年に現地着、2020年に地球に帰ってくるというミッションを急ピッチで進めているところです。「はやぶさ」では、幾つかのトラブルもあり、いろんな宇宙環境に遭遇し、それを解決して、克服して帰ってきたわけなので、本当にいい経験をさせてもらいました。そこで学んだことを「はやぶさ2」に全力で投入して、今度は全く壊れないような探査機をつくって、計画どおりことを運んで地球に帰ってきたいと思います。ただ、宇宙ではなかなか情報が少なくて、壊れても、どうして壊れたのかわからないことが多いです。小惑星の周りには小さな石がたくさん浮いているのではないかという観測結果があって、もしも小さな石といいますか、10ミクロンぐらいの粒が結構うようよ浮いていて、そういったものが「はやぶさ」にぶつかって、何か悪いことを起こしたのではないかという解析もあります。今度は、そういったことでも壊れないような探査機に仕上げるべく、理論に基づいて想像力を働かせ、それがどんな悪い影響を及ぼすか考え抜いて、あらゆる現象に対して方策を打てるようにと現在行っているところです。今のは一例ですが、別の事象についてもすべて考察して、手当をしているところです。
樋口: 何で成功したかというのを私の立場から見ていると、やっている人たちがまず命を懸けていた。やっている人たちの目標がはっきりしていた。もう一つはあきらめなかった。何かあると、何とかなるのではないかといって知恵を出し続けていました。もう一つ加えると、運がよかった。人文科学的に見たら、物事を成功するための要素がいっぱい入っているような気がします。

<映画の感想について>
参加者: 映画についてですが、非常に感動しました。実際のところフィクションの部分もあると思いますが、結構エピソードなどは取材して、割とその映画の場面に出ていたと言われていますが、実際に完成した映画を観られた感想をお聞かせください。
國中: 20世紀FOXさんの映画ですが、彼らの映画のアプローチは本当になるべくリアルにストーリーをつくるというところに、かなり力を注いでつくられたようで、勿論幾つかデフォルメはありますけれども、幾つかのストーリーは本当ですし、よく見るとJAXAのスタッフもたくさん出ています。私は試写会で1度しか観ていませんが、私が一番驚いたのは、コマンドを探査機に送るシーンなんですが、本当のコマンドの名称が使われていて、余りにびっくりして、私は観ているいすから滑り落ちてしまいました。いつも私たちが使っていたコマンドで、それは名前だけなので、その名前で探査機に何かできるということではないんですが、多分それに気がついたのは私しかいないなと思いますが、たまげてしまいました。

<今後のロケット開発について>
参加者: これから大気圏を脱出していく手段として、今後未来に向けてどういうふうにロケットが変わっていくのか、民間に移行して違う形でやっていくのか、イメージ的に見えてこない部分があるんですが、どうなるのでしょうか。
樋口: 宇宙に普通の人たちが普通に出かけて旅行や、遊んだりできるような時代をつくるというのは、宇宙開発をやっている人間みんなの夢ですし、スペースシャトルがそれに少し近づいたかなと思っていましたが、幾つかの理由があって、あの形であのまま続けることができなくなったということで、アメリカはスペースシャトルのプログラムをやめてしまいました。我々エンジニアとしてのチャレンジは飛行機のように宇宙へ行って、飛行機のように地上に帰ってくるような姿を、何年後かは別にして、今、基礎研究を含めてやっています。どうしても何度も使わない限り安くなりませんので、最終的には飛行機のように上がって、飛行機のように降りてくる姿を見つつ、その手前でどういう技術開発のシナリオをつくるかということになります。1つはアメリカが今、宇宙観光旅行で飛行機に宇宙船のようなものを乗せて、2段式で100kmぐらい行って帰ってきていますが、あれがどんどん進歩していくような姿が考えられるような気がしますし、火星とか月へ行くと、ロケットで行ってロケットで垂直で降りるような技術もあって、日本は大学の研究レベルですけれども、その2つの方向の研究を進めています。アメリカが本当に商売で民間企業があそこまでできるようになれば、宇宙へ行く方法に対するまた新しい視野が開けると思いますが、正直最初にゴダードだとかフォン・ブラウンがやったロケットの基本的な技術から材料とか燃料を少しよくなっていても余り進んでいないので、エンジニアとしては忸怩たるものがあって、理工学部の方が多ければ是非新しいロケットにチャレンジする余地はまだいっぱいあると思います。ちょっと答えになっていないかもしれません。技術的には停滞して、次どういう手がいいかというのはなかなか見えない状況ではあります。幾つかの基礎的な研究をして、どこかでブレイクスルーをしたいと思っているという言い方が正しいかもしれません。

<イオンエンジンの貢献について>
参加者: 相手が惑星になったり、飛んでいくものが無人機ではなくて有人探査みたいなことになると、質量が大きくなると思うのですが、それを飛ばしてまた戻してくるには、かなり大きな能力を持ったエンジンが必要だと思うのですが、イオンエンジンがどのように貢献できるのでしょうか。
國中: 「はやぶさ」で実現したイオンエンジンについては1円玉を持ち上げられる程度というお話をしました。電力の問題で、たくさんの電気があれば、たくさんのイオンエンジンを動かすことができます。もしくは大きなイオンエンジンを動かすことができますから、いかにたくさんの電力を宇宙で手に入れて、大きなイオンエンジンもしくはたくさんのイオンエンジンを同時に運転して、推力を増強させていくことになります。勿論、電気ロケットについても更に大電力化、高性能化という研究を世界が競争しながら、こぞって研究をしているところです。しかし、人間を運ぶ、大きな惑星に着陸する、離陸するというところには電気ロケットは使えません。人間はなるべく速やかに現地に行って、速やかに作業をして、速やかに地球に帰ってくるということが望ましいです。なぜならば、生きるために酸素であるとか水であるとか食料が必要になりますから、なるべく宇宙滞在期間は短くした方がいいということになります。そうすると、人間が現地に行く前に燃費のいい電気ロケットでもって機材や生活物資を送っておいて、例えば軌道上にばらまいておくとか、目標天体の地面に下ろしておくとか、そういう使い方をすることになるのではというのが、我々が描いている将来像で、時間はかかってもいいけれども、燃費のいい輸送システムでたくさんの機材を運んでいく。そういうところに電気ロケットは役に立つと考えています。

<木星、土星への探査について>
参加者: 「はやぶさ」のいろんな実験の中で一番感動したのはイオンエンジンだったんですけれども、効率よく7年間も飛び続けるような装置があるのであれば、例えば木星や土星という外側にあるガス状の惑星にも往復ではなくて片道ということを前提であれば探査できそうな気がしますが、そういった技術や計画はあるのでしょうか。
國中: 私どもは是非とも木星までたどり着きたいと思っています。「イカロス」という探査機が、これは「はやぶさ」と入れ違うように打ち上げた実験機なんですが、膜面を宇宙で展開するという実験機です。これはまだ実験段階ですが、ゆくゆくは50mの膜面太陽電池を宇宙で広げて、たくさんの電気をつくって、それでもってイオンエンジンを運転し、木星まで行きたいというのがJAXAの考えている将来計画です。木星ぐらいまでであれば、日本の技術でもって到達することができると思っています。当然ながら太陽から離れれば離れるほど太陽の光が弱くなってしまうので、同じ太陽電池では電力が小さくなってしまいます。だから木星というのは5天文単位ありますから、地球近傍の25分の1しか太陽の光でもって電気を発生させることができないんです。ですけれども、現在太陽電池の効率というのは非常に上がってきていて、昨今ニュースでも36%を実現したというニュースが流れましたが、そのような高効率の太陽電池の技術を日本は持っておりますので、その技術を駆使すれば、日本の技術でもって木星までは到達することができるだろうと思っています。実は木星まで行くと、もっと面白いことができるようになります。木星というのは大変重力の大きな天体ですから、重力スイングバイ、木星スイングバイということをして、木星の重力を使って探査機を加速することができます。なので先ほどヴァスコ・ダ・ガマの話を少ししましたけれども、彼らは喜望峰を回ってインドに到達したわけです。木星というのは実は宇宙大航海時代の喜望峰なんです。ひとたび木星にたどり着けば、木星の重力を使って更に加速して、もっと遠くに行くことができる。そんな意味で太陽系、宇宙大航海時代の技術的な目標になっていると私は考えています。

<国際宇宙ステーションの基地利用について>
参加者: イオンエンジンは、推力が非常に弱いということですが、地球からロケットを打ち上げずに、宇宙ステーションを基地にしたロケットが必要になってくるのではないかということを感じます。いろんな小惑星から採ってきたものを宇宙ステーションで下ろして、また次の仕事をどこかへ行ってきてとかするのだったら、イオンエンジンでも十分いろいろ活躍できるのではないかという感じがしますが、そのような構想はありませんか。
國中: スペースステーションは地球の周りで近過ぎてなかなか使いにくいかなと思います。もう一つは人間が常駐していますので、安全性という意味では大変な気をつかってオペレーションされています。実際に宇宙に行くための港として、ラグランジュ点という場所があります。太陽と地球の重力が釣り合っている場所がありまして、そこは大変有益な軌道としてL4とかL5というところに宇宙港をつくろうという考え方があります。例えば地球から出発して宇宙港に係留されて、そこで物資を積み込むなどして、木星であるとか小惑星であるとか火星に出かけていって、復路はラグランジュ点の宇宙港に戻ってきて、そこで荷物の出し入れをして、とってきた材料は地球に下ろすし、探査機はまたどこかへ出かけていくというようなことも考えております。まだまだ技術的にはそこに向けての洗練度は低いですけれども、軌道計画とかどういう方法でそういったものを実現していくべきかということを、研究レベルでは作業を行っているところです。
樋口: 国際宇宙ステーションを15か国でやっていますが、それに中国、インド、ウクライナ、オーストラリア、韓国が入って実際は14か国で有人で宇宙探査をどうやろうかという勉強会のようなものをやっています。「ISECG」と言うんですが、それの最終目標が火星です。火星に14か国で協力して人間が行ける時代を2050年とか、具体的な数字はまだ決まっていません。そういう勉強をしているのですが、その中の1つの有力な案として先ほどのラグランジュ点を宇宙港にして、そこから火星に行こうとか、あるいはそこで少し人間が長期滞在できるような技術を養って、それから火星に行こうというようなことをやっていて、そういう場合に地球から宇宙に出かけるロケットはイオンエンジンは使いませんけれども、宇宙港から火星の近傍まで行く、火星に降りるときはまたほかのロケットを使わなければいけませんから、宇宙空間を移動する手段としてイオンエンジンが1つの候補にはなっています。

<リアクションホイールについて>
参加者: 大航海時代ではいろんな人が我先にと争っていた、そんな雰囲気だったと思うんですけれども、今も世界で宇宙の技術を競い合っていて、ライバル意識的なものがあると思うんですが、たしか「はやぶさ」の姿勢の制御にリアクションホイールがほかの国でつくられたと思うんですけれども、それは日本だけでつくることはできないのですか。
國中: 世界が技術を競い合って深宇宙に出かけていっています。例えばイオンエンジンの世界でいいますと、私どもが打ち上げましたのは2003年に打ち上げたんですけれども、アメリカは「Deep Space 1」という探査機を1998年、5年前に打ち上げて小惑星の写真を撮ってきています。ESA、ヨーロッパは私たちが上げたのと半年ぐらい遅れて「SMATR-1」という探査機を打ち上げて、これも電気ロケットでもって月まで到達しています。ですから世界じゅうは自分たちが技術を習得するために、互いに競い合って研究開発をしています。「はやぶさ」が2010年に帰ってきたわけですけれども、つい数か月前にアメリカは「Dawn」という別の探査機でもって、「ベスタ」という小惑星にたどり着いて写真を撮ってきました。このように、本当に宇宙は1つの切り口としては競争する現場であると思います。それと同時に今、樋口さんがおっしゃられたようにスペースステーションというのは世界の人たちが協力しながら建設し、運用しているわけです。だから宇宙というのは切磋琢磨する環境なんだと私は思います。個別の技術としては今、御質問があったリアクションホイールとか、いろんな技術の集大成としてでしか人工衛星はできないんですけれども、リアクションホイールについては日本でもつくることができます。日本でつくったリアクションホイールを使っている衛星もあります。ただ、全種類のリアクションホイールを、全品揃えを日本だけで備えるというのは大変難しいんです。「はやぶさ」の場合には小型で軽量で小さな探査機用のリアクションホイールを求めていたので、そういったものが日本ではなくて海外の方が入手性がよかったので、海外のものを使ったという事情があります。日本だけですべての部品、技術を品揃えするというのは大変なところがあるものですから、つくる技術を放棄することはありませんけれども、特定の部品はつくりますが、世界が互いに協力し合って部品とか技術を融通し合ってるという場面でもあるので、海外のものを「はやぶさ」では使ったということです。

<宇宙での人体への影響について>
参加者: 100年ですごく技術が進んで、人が宇宙に行ったりとか住めるというのはすごくどきどきする話だなと思うのですが、宇宙で人が生活するのはすごく大変なことかなと。筋力低下とか、宇宙飛行士の方がへろへろで帰ってこられたりしているので、宇宙に人が行くのにどれぐらい人体が順応しているかということとか、人体が宇宙で生活することに対しての技術の進化は今どういったことになっているのか教えてください。
樋口: 宇宙へ行く、あるいは宇宙に滞在して宇宙空間で人間がどんな肉体的影響を受けるかというのは、完全にわかっているわけではありません。かなりの機能は、例えば無重力でバランスをとるとか、脈拍や血圧が正常に戻るとか、そういうものは2~3日から1週間で大体、普通の宇宙飛行士が訓練していけば戻ります。ただ、無重力下で骨と筋肉は使わないわけです。無重力ですから骨と筋肉で支える必要がないので、これは時間とともにどんどん衰えていきますから、ちょうど老人の骨の骨粗鬆症のような症状になっていきます。大体宇宙飛行士は1日2時間くらいは地上ではジムのようなところでトレーニングしていますし、骨粗鬆症の薬を飲むことによって骨のカルシウムが減っていくのをよけるようなことを、この間、若田が初めてやったら結構効いたというので、いろんなことはわかりつつありますが、宇宙ステーションの1つの大きな目的は、本当に人間が半永久的に宇宙で生活する、あるいは3か月~半年に1回は帰ってこなければいけないか。宇宙に人間がいつもいるということが人間に対して生理学的にどういう影響があるか、ほとんどわかって安全だと言ってやっているんですが、そういうデータを集めて知見を得るというのも非常に大きな目的になっています。
参加者: 職業柄リハビリの仕事をしているんですけれども、トレーニングはどういったものが行われるのですか?
樋口: 無重力下なので負荷のかけ方が難しくて、例えばスクワットみたいなものはやれないわけですから、ゴムのようなものでやったり、自転車をこぐようなトレッドミルのようなものがありますし、全部詳しくはわかりませんけれども、もし必要だったらウェブでのぞいていただければ、どんなものかは多分見られると思いますが、どうしても必要でしたら質問していただければ適当な人間に答えさせるようにします。
寺田: 11月22日には古川宇宙飛行士が地球に帰ってきますので、彼は医者ですので、医者の立場からその辺どうであったかというところが今後皆さんに紹介されていくと思いますので、それも御参照いただければと思います。