プロジェクトメンバーが語る「ここがすごいよ」イプシロン2号機 #1 山城龍馬

2016年11月15日(火)

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山城龍馬(やましろ りょうま)
イプシロンロケットプロジェクトチーム ペイロードインタフェース(顧客) 担当

イプシロンロケット2号機では、搭載するERG衛星とのインタフェース、ロケットのシステム設計、ロケットが飛行する直前の風の観測を担当しています。イプシロン2号機は試験機に比べ、打上能力も搭載できる衛星の大きさも強化され、科学衛星から地球観測衛星まで、より多くのペイロード(お客さん)を載せることができるようになりました。このことを示すため、イプシロンロケットの外観の“Epsilon”の文字の上の方の2つの線が、試験機では赤とグレーだったのに対し、2号機では赤と紫になっています。これは光のスペクトルの端から端まで(赤から紫まで)を表しており、色々なペイロードに乗ってもらいたいという私たちの思いを表しています。(え、赤外線観測衛星やX線(紫外線)観測衛星はどうするのかって?もちろん乗れますよ!でも赤外線や紫外線で色を付けても見えないしどうしましょう。(笑))

イプシロンロケット2号機の外観

ロケット外観の話としては、イプシロン2号機では2段に矢のマークをつけ、ここに皆さんからいただいた夢メッセージを記入しております。夢は人それぞれですが、その想いをイプシロンで宇宙まで届けられることをとてもうれしく思います。私の子供のころの夢は宇宙に行くことでしたが、今となっては私だけが行くのではなく、人類みんなが気軽に海外旅行感覚で宇宙に行けるようになれればいいなと思っています。そして将来は太陽系を飛び出し、銀河のあちこちやさらに他の銀河にも進出し、インターナショナルならぬインターギャラクシーな世界が実現できる、その土台を我々は今作っているのだと考えています。

話が膨らんでしまいましたので、イプシロン2号機に戻しますが、私はペイロードインタフェース担当として、ERGもイプシロン2号機も両方がともに大変な開発の道を歩んできたことを間近にしてきたため、いつも以上に成功させたいという気持ちです。いよいよ衛星がロケットに搭載され、打上げに向かっていきます。試験機の打上げでは内之浦まで来てくれた方々はじめ、皆さんの応援に大変励まされました。2号機も皆さんの期待に応えるため、そして先ほどの夢につなげるため、全力投球で臨んでいきたいと思いますので、これからも応援よろしくお願いいたします。

プロフィール:
星を見たり、宇宙のしくみを考えたりするのが好きでした。大学の時に宇宙開発全体のボトルネックは宇宙輸送だと思い、ここを解決するためロケットの道に進みました。