スペースX社、ファルコン9ロケット第一段の垂直着陸に成功!

2015年12月25日(金)

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打ち上げたロケットを“リサイクルする”時代の実現に向け第一歩

"Landing from helo" by ©Vine

着陸寸前のファルコン9の第1段

打ち上げ地点のケープ・カナベラルに着陸直後のファルコン9


人工衛星を打ち上げ後のロケットの機体が、地上へ再び垂直着陸することに成功したのは世界初!

12月22日、アメリカの宇宙ベンチャー企業、スペースX社は、通信衛星「オーブコム2(OG2)」を搭載した、「ファルコン9」ロケットを、フロリダ州のケープ・カナベラル空軍基地から打ち上げました。

ロケットは順調に飛行し、打ち上げから約15分後から20分後までに搭載していた11基のOG2の分離に成功しました。

今回の打ち上げでは、ロケット打ち上げの低コスト化をねらって、第一段の機体を打ち上げ場所であるケープ・カナベラル空軍基地に再び着陸させる試験にも挑戦しており、大きな注目が集まりました。

地上約100km上空まで到達後、第二段から分離された第一段ロケットの機体は、エンジンを噴射しながら徐々に降下し、打ち上げから約10分後に無事着陸することに成功しました。


スペースX(SpaceX)社とは

スペースX社はドラゴン宇宙船による
有人火星探査の実現を目指している

スペースX社は 電気自動車メーカー、テスラ・モーターズの最高経営責任者(CEO)であるイーロン・マスク氏が2002年に創業した宇宙ベンチャー企業。宇宙船やロケットの設計・製造、打ち上げを手掛ける。再利用を前提に打ち上げコストの大幅な削減を目指している「ファルコン」ロケットシリーズやISSへの物資や宇宙飛行士の輸送を担うドラゴン宇宙船を開発し、世界で初めて軌道に乗った宇宙機の回収に成功している。


JAXAでは

再使用型ロケット実験機

小型月着陸実験機SLIM

JAXAでも再使用型宇宙輸送システムの実現に向けて実際に実験機を用いて新しい技術を実証しながら次の本格的な開発を加速するための研究を行っている。またロケット技術を発展させ、月や火星などのある天体にピンポイントで着陸する技術も開発中。