油井宇宙飛行士、ISS滞在100日を経過

2015年11月2日(月)

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  • 宇宙飛行士と国際宇宙ステーション(ISS)
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「きぼう」船内実験室から放出の成功を伝える油井宇宙飛行士

油井宇宙飛行士が国際宇宙ステーション(ISS)で長期滞在を始めてから100日が過ぎました。そこで、油井宇宙飛行士がISSでどんな仕事をしているのか、簡単に振り返ってみましょう。

油井宇宙飛行士はどんな仕事をしているの?

油井宇宙飛行士は、フライトエンジニアとして、「きぼう」日本実験棟、ISSのシステム運用や、科学実験などを中心とした活動などをISSで行っています。
7月23日に油井宇宙飛行士がISSに到着してから行われた数々の実験の中からいくつかをご紹介します。

ライフサイエンス実験を中心に

Plant Rotation実験:回旋しながら伸長する植物の成長には重力が必要であるという仮説を確かめる実験です。
油井宇宙飛行士は、「きぼう」日本実験棟の細胞培養装置から実験サンプルの入れ替え、生育、写真撮影などを行い、データを評価のため地上に送信しました。

Plant Rotation実験で栽培した植物

植物細胞の重力受容の形成とその分子機構の研究(Plant Gravity Sensing):この実験は植物が重力を感知するメカニズムを調べる実験です。
油井宇宙飛行士は、冷凍・冷蔵庫に保管していた植物の栽培キットの準備を行い、約10日、シロイヌナズナを育成します。その後、植物に重力刺激を与え、データを計測しました。

「きぼう」船内実験室で、小動物飼育装置(MHU)を細胞培養装置の培養室に取り付ける油井宇宙飛行士

小動物飼育装置(MHU)を「きぼう」日本実験棟に設置するための準備作業、機能確認作業の実施を行いました。

※MHUは、「こうのとり」5号機で国際宇宙ステーション(ISS)に運ばれた加齢疾患研究のための新たな実験装置です。合計12匹のマウスを一匹ずつ約30日間飼育することができ、固体ごとに観察が可能です。同じ宇宙環境で飼育しながら、微小重力と人工重力(例えば1G)のふたつの重力条件を設定でき、重力の影響だけを比較検討できます。ISSでの哺乳類の人工重力実験は世界初です。
宇宙環境は、骨量減少、筋萎縮、免疫低下など、加齢現象と類似した身体変化が短期間で進む環境であり、MHUはこれを活かして加齢疾患研究に貢献します。(油井宇宙飛行士の活動状況より)

自ら被験者に

人体研究プログラム(HRP)、他
定期的にデータを取る必要のある医学実験では、自らが被験者となって、検眼、体重測定、身体各部の計測、心電図の取得、心臓超音波検査、採血、心拍や運動量計測を行い、他の宇宙飛行士が計測する際にはサポートを行っています。

「こうのとり」5号機キャプチャからISSメンテナンスまで、仕事は山盛り!

8月24日、油井亀美也宇宙飛行士のロボットアーム操作により「こうのとり」5号機のキャプチャが行われました。その後36時間にわたる荷物の積み下ろし、そして不要品などが詰め込まれ、9月29日に 「こうのとり」5号機は、油井宇宙飛行士が操作するISSのロボットアームから放出されました。
9月17日には、油井宇宙飛行士/「きぼう」運用管制チームのコマンドにより、日本とブラジルの超小型衛星をそれぞれ軌道上に放出しました。

また、10月に入ると、油井宇宙飛行士は、スコット・ケリー、チェル・リングリン両宇宙飛行士による船外活動に備えた船外活動ユニット(EMU)の準備等を行い、船外活動を船内から支援しました。
この合間にも、モジュール間の換気装置(IMV)の清掃作業、米国側モジュール内の配線作業、ISSのトイレの配管の交換作業などのメンテナンス、ISSクルー全員での緊急事態対応訓練、ISSからの緊急退避を想定した訓練を行いました。

船外活動を行うクルーをエアロックに誘導する油井宇宙飛行士(左)とセルゲイ・ヴォルコフ宇宙飛行士(出典:JAXA/NASA)

宇宙での油井流仕事術

油井宇宙飛行士の仕事ぶりを振り返って、改めて分かったことは、実験を行うだけではなく、その事前準備・後片付けのすべてを宇宙飛行士たちがこなしていること。その間にも、地上から送られた物資の搬入、医学実験、地上との会見・打ち合わせなどを分刻みのスケジュールで行っています。
このように、多くの業務を効率的に行うために、油井宇宙飛行士はどんな工夫をしているのでしょうか?




油井宇宙飛行士は、忙しい業務時間の合間に地球の写真を撮ったり、自由時間に皆さんからのツイートを読んだりしています。今度は気分転換の方法や休日の過ごし方などもきいてみたいですね。
油井宇宙飛行士のISS長期滞在も後半に差し掛かりましたが、引き続き皆さんからの応援をお願いします!

※本文中の実験、作業などの進行は10月30日現在の状況になります。

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コメント
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たまに手を振ってます。
ご本人には無理ですけど、「職場」に向かって(笑)

滞在100達成、おめでとうございます。
油井さんの報告をいつも楽しみに見ています。
地球は美しいという事実に私はとても勇気づけられ、地球を誇りに思いました。
小さい私ですが、これからも応援させていただきます。
研究、頑張ってください!

祝! ISS滞在100日達成! \(^o^)/

受け継がれるプログラムが順調に進めれているのは素晴らしいです!  関係各位、有難うございます。
表記に“人体研究”と上げられたことは、筑波宇宙センターで案内担当者さんに伺いました。希望を現実に沿わせる厳しいプログラムですね。このまま任務遂行が叶うように願っています。

打ち上げ前に期待した油井宇宙飛行士さんTwitterは、期待度を超えて遥か彼方に拡がりました~! (*^^)v

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