野口宇宙飛行士が「森から世界を変えるREDD+プラットフォーム」オフィシャルサポーターに!

2015年4月16日(木)

  • 宇宙飛行士と国際宇宙ステーション(ISS)
このエントリーをはてなブックマークに追加

JICA田中理事長(右)と野口宇宙飛行士
(画像提供:JICA)

4月13日(月)、野口宇宙飛行士は、国際協力機構(JICA) が推進する「森から世界を変える REDD+プラットフォーム」のオフィシャルサポーターに就任しました!

「REDD+(レッドプラス)」とは、森林を伐採するよりも保全する方が、経済的に高い利益を生むようにすることで、森林破壊と温暖化を防止する取り組みです。またこの取り組みを通じて途上国の森を守ることで気候変動を抑え、生物多様性の劣化をくいとめながら、地域の人たちの生活にも恩恵をもたらすことをねらいとしています。
「森から世界を変えるREDD+プラットフォーム」は、民間・研究機関・政府機関が連携して情報や経験をシェアし、REDD+の活動をオールジャパンで推し進めるためのプラットフォームで、2014年11月にJICAと森林総合研究所の呼びかけによって設立されました。

野口宇宙飛行士は、これから1年間「オフィシャルサポーター」として宇宙飛行士ならではの視点から、REDD+プラットフォームの活動を積極的に応援していく予定です。

画像提供:JICA

また13日には、JICA本部で田中明彦JICA理事長との対談も行われました。

キューポラの窓から地球を撮影する野口宇宙飛行士
(画像:NASA)

JICA田中理事長からは「REDD+について幅広い層へ理解を広げることはとても大事で、実際に国際宇宙ステーション(ISS)から地球の森林を見て感じたこと・宇宙と地上の両方から見た熱帯林の状況などについて、一般の方を含め広く野口さんから伝えていただきたい」と期待のこもった言葉が送られました。

これに対し、野口宇宙飛行士からは、「JAXAが得意な人工衛星などの先端技術による地球観測の知見を紹介するとともに、JICAが行っている世界各地での森林保全分野の取り組みに対する理解を深め、国民の皆さまに地球環境保護の大切さを分かりやすく伝えていきたい」と抱負を語り、その上で、JAXAとJICAが連携してREDD+の理解を広める活動を進めていくことを双方で確認しました。

「だいち2号」が観測したアマゾンの熱帯雨林分布

画像提供:JICA



「だいち」データによる「全球森林マップ」(緑色は森林を示します。)JAXAは世界中で使われる正確なデータの提供を目指しています。



関連リンク



【教えてホシモ】JICAとJAXAの協力

JICAとJAXAは、アマゾン森林保全へのALOS画像データ提供(2009年~2012年)、チャオプラヤ川流域洪水対策(2011年~2013年)をはじめとした多数の連携を都度おこなってきました。 2014年4月23日には、宇宙航空技術を活用して、開発途上の地域が直面するさまざまな開発課題および地球規模課題の解決に貢献することを目的とした連携協力協定を締結しています。

2015年3月30日には「だいち2号」の観測データ提供に関する協定を締結し、JICAが開発途上国で進める森林保全、防災、水資源管理、地図作成などの事業において、「だいち2号」の観測データが活用される予定です。