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人間の平衡器官は、宇宙ではどうなるのですか

宇宙飛行士について

2014年12月11日(木) 更新
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宇宙環境では微小重力となりますので、1Gの重力環境の生活に慣れている人間の体は少なからぬ影響を受けます。

平衡器官のうち、特に水平に配置され耳石を乗せている卵形嚢では、耳石が少し浮き上がることにより刺激が弱まることが予想されます。勿論、球形嚢や三半規管(回転加速度)も地上とは違う加速度の刺激を受けるため、内耳全体の平衡感覚の受け方が地上とは違っていると考えられます。深部体性感覚(体の関節や筋紡錘に存在する感覚器によるもの)も微小重力の影響を受けます。

一方、視覚情報は姿勢や運動を制御する上で最も重要な役割を果たしております(内耳が壊れても運動はできるが、目が見えなくなると極端に運動が制限されることからも明確です)が、視覚情報は宇宙空間でもそれほど変化はありません。

宇宙空間での視覚情報と、内耳や深部体性感覚情報とのミスマッチあるいは混乱が、宇宙酔いや空間識失調(自分と対象物との空間的認知が難しくなり、錯覚や誤認が起こる)の原因となるとされています。勿論いくつか別の説もあります。

微小重力空間においては、地上とは異なりますが、耳石器や三半規管はそれぞれ物理学的法則にしたがって機能し、視覚情報との補正が行われ、次第に慣れが進みますので、宇宙飛行士は宇宙酔いも克服し、空間の認識も正確になります。宇宙環境(微小重力環境)への適応が行われるわけです。

環境の変化に対する人間の適応能力はすばらしいものです。宇宙に出ていくことでさらに人間の可能性が広がると考えられます。

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