FAQ

宇宙酔いとはどのようなものですか?

宇宙飛行士について

宇宙酔いとは、重量のほとんどない宇宙空間に入ってから、早い人で数分ないし数時間以内に吐き気や嘔吐を起こす状態のことです。

また、これ以外にも頭痛がしたり、頭が重い、虚脱感、倦怠感や食欲不振などの症状を含むことも多いようです。通常3日から5日以内には症状が消失します。

宇宙酔いの原因は次のように考えられています。

人は地上では自分の体の位置や動きの状態を、体内の3つの感覚器官の情報によって判断しています。
ひとつは目からの情報、ふたつ目は耳の奥の方にある前庭器官で感じる情報、3つ目は筋肉や腱などにある深部感覚という筋肉の張り方やそこへの圧迫などの情報です。
人間はこれら3つの情報を脳で組合わせて自分の位置や状況を判断しています。
地上では目からの情報以外の前庭器官と深部感覚の情報は重力があって初めて正確な情報となるのですが、宇宙では重力がないため脳の中は混乱してしまいます。

これが宇宙酔いの原因としてもっとも有力視されています。
しかし、宇宙酔いの原因は完全には解明されておらず、依然仮説の範囲で論じられています。

例えば、宇宙では血液が頭の方へ集ってくるので脳の中の圧力が高くなり、脳が少しむくみ気味になるためこのような症状が起るともいわれています。これもある程度、宇宙酔いの原因に関係しているようです。