JAXAタウンミーティング

「第13回JAXAタウンミーティング」 in くれ(平成19年3月17日開催)
会場で出された意見について



<宇宙遊泳の印象について>
参加者:宇宙遊泳にはどういう気持ちで取り組むのでしょうか。また、その後どういう心境だったのでしょうか。

土井:宇宙遊泳、私たちは最近、船外活動と呼んでいますが、非常に忙しくてなかなか楽しむひまというのはなかったです。私が特に感じたのは、やはり非常に身体が軽いということです。じつは宇宙服というのは130キロぐらい重さがあるので地上では、水中で訓練するのですが、それでも浮力とか重さがあって、なかなか動きづらいのですが、宇宙では無重力状態になるので、非常に身体が軽くて動きやすかったです。また疲れ方も少なかったです。スペースシャトルの窓は小さいので、なかなか地球全部を見渡すことはできませんが、外に出てみると、地球のすがたが目の前にいっぱい広がっています。それを見てすごく感動した思いがあります。私が船外活動したのは最初7時間半ぐらいで、2回目5時間ぐらいでしたが、終わって帰ってくると非常に疲れたという感じと同時に、非常に爽快な感じでした。

<土井宇宙飛行士の今度のミッションについて>
参加者:この度、ISS(国際宇宙ステーション)で活動されると聞いていますが、その時の主な任務と、どれくらい滞在されるのか聞きたいです。

土井:今度のミッションでは、私たちは日本の「きぼう」モジュールの第1番目の補給庫(船内保管室)を上げようと思っています。日本の宇宙ステーションの規模は、3つのモジュールからなっています。1つは船内保管室。それがまず上がります。それから実際の実験室の部分。これは2番目のミッションで持っていきます。3番目のミッションではパレットと私たちが呼んでいますが、外で実験ができるような部分を持っていきます。私が行くのは、まずこの船内保管室を持っていくことです。実際宇宙で滞在するのは、だいたい16日間ぐらいでしょうか。2週間ほどだと思っていただければいいかなと思います。

<人類の宇宙への移住について>
参加者:人間は宇宙に移住できるのでしょうか。その時に子ども老人でも移住は可能でしょうか。その時期はいつなのか、いつをめざしているのでしょうか。

土井:私たちは、宇宙ステーションができて住み始めたばかりですし、まだ地球がすばらしいので、今この時点で焦って、宇宙へ飛び出してどこかに行かなければいけないということはないと思います。ただ将来的には、人が地球にあふれて、資源とかエネルギーとかの問題で、私はおそらく将来には人間は宇宙に飛び出していくだろうと思うし、宇宙に出ていくことによって、より大きな収益を受けてその人間の文明もますます発展していくと思っています。その時代までまだまだ時間がかかるだろうし、今、その準備を私たちは始めたのだと思っていただければいいかと思います。現在のスペースシャトルは、昔のアメリカが最初に宇宙に飛び出して行った頃のロケットと比べると非常に乗りやすくなっています。数年前、向井千秋さんと宇宙に行ったジョン・グレンさんはもう70歳を超えていました。スペースシャトルはほとんどだれでも乗っていくことができる非常に楽な乗り物になっています。今の私たちの技術で十分、宇宙にだれでも行けるようなロケットにすることができると思っています。ただ宇宙に出て行って何年も何年も暮らすというのは、これから私たちが宇宙ステーションを使って研究していく、そのテーマの1つでもあるので、もう少しの時間、研究開発を続けなければいけないと思います。

<宇宙環境の教育への利用について>
参加者:毛利さんが宇宙で授業をやりました。あのような形で宇宙ステーションを使うことが何かあったら教えてほしいです。

的川:これからは日本の宇宙飛行士が何人も宇宙に行く時代がやってくると思いますが、その時にはおそらく、そういう試み、日本の子どもたちが工夫した実験を宇宙でやってもらうといったことが入れ込まれると思います。いろいろな地域で(宇宙教育の)リーダーになる方がいっぱいいらっしゃるので、そういう人たちが子どもたちといつも遊びながらディスカッションをふだんからしていただけると、こういう土井さんのフライトの最中に、ああこういうのをやるといいねということを、打上げてすぐできるということになっていくと思います。だから特別のイベントではなく、ある程度もう日常的なディスカッションをやっていただけるといいなと思います。

土井:これから日本の宇宙飛行士が飛ぶミッションがいっぱい出てきます。特に日本のモジュール「きぼう」が宇宙ステーションに取り付けられると、常時、日本の、いわゆる私たちの住処が宇宙にあるのでいろんな活動をすることができるようになります。そこでは、私たち日本の宇宙飛行士が、かなり長い間、宇宙にいるという状況が出てきます。日本の学生の皆さんがいろいろ考える実験を、実際に宇宙飛行士が宇宙でやってみてどうなるのか皆さんに見てもらうとか、宇宙でのロボットを考えてもらって、そこで大会みたいなものを開いたり、いろんなことを考えられると思います。

<スペースシャトル搭乗で大変だったこと>
参加者:訓練を始めて、スペースシャトルに乗って、地球に帰還するまでに、いちばん大変だったことは何ですか。

土井:
宇宙に行っていちばん大変だと思ったのは、宇宙に行く機会がなかなかないので、それまで訓練を続ける時間が長くかかることです。実際の訓練自体が始まってしまうと、1年間ぐらいの訓練でその自分の仕事を全部覚えることはできるのでそのあたり忙しいが、待っている時間に比べればずっと楽だなと思います。

<宇宙食について>
参加者:宇宙で食べたものの中で何がいちばんおいしかったですか。広島だとカキとか・いろいろ名産はあるけど、次にはこういうものを持っていって食べたいなとか思われる物は何かありますか。

土井:私が宇宙に行っていちばんやはりおいしかったと感じたのは、カレーライスでした。カレーライスは今、残念ながらNASAの標準的な宇宙食に入ってないが、NASAにお願いして、パックに入っているカレーとか、温めて食べられるようなお米を持っていって、宇宙でライスカレーをつくりました。これは素晴らしくおいしかったです。特に宇宙に行くと、運動不足気味になるので、そういう意味でちょっと刺激のある食べ物がおいしかったです。広島のカキとか、そういうフレッシュなものを実際に宇宙に持っていけるようになるといいのですが、残念ながらまだ宇宙ステーションにも、スペースシャトルにも冷蔵庫がありません。将来的にはきっと新鮮なものを、おすしとか、お刺身とか食べられるようになったらいいなと思います。

<宇宙船の形態について>
参加者:アメリカの宇宙船がアポロ時代の型に戻ると聞きびっくりしましたが、スペースシャトルの退役について、何か思いいれがあったり、複雑な心境というものはありますか。

土井:シャトルの素晴らしいところは滑走路に飛んで戻ってきてくれるところです。打上げの時に少しガタガタ揺れるけど、大気中に帰ってきて、帰還する時、ふつうの旅客機よりも揺れないです。本当に全く静かで、もうそのまま地上に戻ってきてくれるという意味で素晴らしいロケットです。そういう意味でNASAが今、スペースシャトルを2010年にやめてしまうことに関して非常に悲しく思っています。NASAには今でも、スペースシャトルはもっと飛べるんじゃないかというふうに考えている人はいっぱいいるので、私もぜひスペースシャトルには長く飛んでいてほしいと思っています。

<ISSの拡張性と耐用年数について>
参加者:宇宙ステーションで常駐するとなると、やっぱり拡張性とか耐用年数とかそういったことが思い浮かびます。たとえばモジュールと本体との間にさらに追加するということは可能でしょうか。それと耐用年数をお伺いしたいです。

土井:宇宙ステーションの耐用年数は、今15年を予定しています。実際に宇宙ステーションの組み立てが始まってもう5年ぐらいたっていますので、かなり古くなったモジュールもあります。そういう意味ではあと、耐用年数的には2015年とか、17年とかそのぐらいを予定しています。宇宙ステーションは非常によくできていますし、人間が住むと、壊れたものをどんどん直していくことができる、そういう利点があるので、宇宙ステーション自体は、かなり長く持つんではないかと思います。拡張性は、宇宙ステーションはかなり持っています。NASAの予定では2010年に一度宇宙ステーションを完成させてしまうことになっていますが、その2010年では取り付けることができないモジュールがまだいろいろあります。そういうモジュールもどんどん運ぶことも将来的には可能になります。現在の宇宙ステーションで3人の宇宙飛行士が常時滞在していますが、2010年にはその人数が6人に増えている予定になっています。

<日本の有人機について>
参加者:スペースプレーンというのか、日本がスペースシャトルのような有人の往還機を開発しているというのは、どこまで進んでいるのでしょうか。

的川:「開発したい」という若い人はいっぱいいます。予算がまだしっかり付いていません。基礎実験的なことはある程度決めていますが、まだ本格的には始まっていません。さかのぼって考えると、日本のロケット開発というのは昭和7年に始まっています。これはもちろん軍事に関係したことですが、それからずっと開発が進んで昭和20年に太平洋戦争が終わった時には、日本は固体ロケットでいうと「桜花」というロケット、それから液体ヘリウムだと「秋水」というロケットが非常に高いレベルの技術開発をやっていました。当時世界でもっとも進められているのがドイツで、「V-2」という世界最初の近代ロケットをつくりました。そこに次いで日本は世界第2位の技術水準だと言われていました。戦後、飛行機とロケットの研究が禁止されました。サンフランシスコ体制になってからロケットの開発、飛行機の開発ができるようになりました。この空白がやはり技術的には非常に決定的なもので、飛行機はもうわれわれができる状態になった時には、ヨーロッパではジェット機が就航していて、今からやってもとても追いつかないなという気がして、ロケットについても結局、一から始めなければいけませんでした。これがなければもっと日本は先に進んでいたかもしれません。そういう、日本人が非常に驚くべき早さで技術を開発するという能力の面から見ると、現在、世界で進められているスペースプレーンというような、人間を宇宙へ何人も持っていくような輸送機は非常に短期間に完成するだろうと思っています。日本が自立的にそういう有人機開発をやるためには、いち早く取りかからなければいけないと考えていますし、JAXAの中でもそういう気持ち、志を持っている若い人はたくさんいます。ただ国の中の事情はなかなか予算を投じることが許されなく、宇宙開発予算が飛躍的に伸びることは、まず今の段階では全然考えられません。もし有人をやろうとすると、その中から何かをやめて有人に投じるという話が当然出てきます。今ギリギリで、非常にムリのある宇宙開発をずいぶんやっていますけど、あまり大胆に切れるものはありません。有人にかかるお金を考えると、パイを大きくしないとダメで、そのためには日本の宇宙開発が何のためにやるのかという基本的な目標をしっかり定めて、大きなお金を投じるということが大事だという感じがします。

<国内の宇宙飛行士養成機関について>
参加者:国内の宇宙飛行士を育てるセンターみたいなのはあるのでしょうか。

土井:私たちJAXAは、茨城県つくば市に筑波宇宙センターを持っています。ここには、宇宙飛行士を養成するためのいろいろな施設があります。最初JAXAに入った時にはここでいろいろ訓練を受けます。今、日本の有人宇宙開発中心地というと、茨城県つくば市の筑波宇宙センターだと思っていただいていいと思います。

<有人開発に必要な予算額について>
参加者:有人飛行の研究をしていくとなると、1800億円に、年間あとどれぐらい予算を追加すれば可能でしょうか。

的川:いろいろな考え方がありますが、10年間である程度世界に誇れるものをつくろうと思うと、おそらく2倍か3倍、それぐらい大きな額だと思います。

<日本の宇宙開発の今後の進め方について>
参加者:ケネディ宇宙センターに行ってその広大さに驚きました。アメリカのああいうやり方、考え方はやはりお金がすごくかかっていると思いますが、日本では国家的にやはりなかなか進まないと思うのが現状です。これからどういうふうに進めいくのでしょうか。

的川:国は結構苦しい状態です。それを変えることができるのは、やっぱり一部の人ではなく、国民の皆さんの力だと思います。そういうことを考えると、やっぱり国全体が宇宙開発の市民権というのをもう少し考えていくことが大事だと心から思います。こういうタウンミーティングの場の中で、そういう意見がどんどん吐露されていくと、いやそれでもやっぱり金がもったいない、そういうのは完全無人でやる方向を選んだほうがいいんじゃないかとか、あるいは科学で主張すべきじゃないかとか、科学なんかやめて生活につながりのあるものだけやるべきじゃないかとか、どういうご意見が支配的なのかを思いっきり、できるだけ大勢の皆さんのご意見をお聞きしたいという、そういう気持ちです。

<宇宙飛行士になるためのコストについて>
参加者:子どもがもし宇宙飛行士になりたいなら、どれくらいの費用がこれからかかるのでしょうか。

土井:宇宙飛行士になってしまった後は、JAXAが面倒見てくれるのであまり心配はありません。私自身思うにやはり宇宙飛行士になるためにもっとも何が大切かと言うと、その子どもたちが強い意志を持って、宇宙で頑張ろうとか、宇宙で自分の夢を実現していこうという、そういう強い気持ちを持つことがあると思います。自分がやりたい事がはっきりすれば、その道というのはいずれ努力して開けてくるので、それはお金の問題ではなく、やはりその子どもの教育とか、その子どもたちがどれだけしっかりと自分の生き方を見つめていくように育つかというところに帰結するんじゃないかなと思います。

<国民の目に見える形の宇宙開発について>
参加者:私の意見としては、日本でやはり有人ロケットは開発していくべきではないかと思います。やはり目に見える形のそういったものがないと、なかなか気分が盛り上がらないし、目に見えないとやはりなかなか国民の同意を得ることが難しいんじゃないかと思います。ある程度こういった夢みたいなものが、目に見える形になってくると、多少国民の気持ちが盛り上がってくるんじゃないかと思います。日本も、ロケットの技術的には全然引けを取らないと思います。やはり人命の大切さとか、予算の面からなかなかそういうことは出来ませんが、アメリカがアポロを打ち上げたみたいに、日本もどんどん宇宙に出て行こうという気持ちを盛り上げていくためには、日本人が、日本で宇宙飛行士を打ち上げるというそういった夢があるような政策を行っていけば国民も、多少苦しい財政事情もそういったことには理解をするんじゃないかなと思っています。

松本:写真資料だけ見て、現場に行ってみるとまったく印象がちがいます。人間がその場にいて、その現状、ボリューム感を把握するのは、行かないとムリです。人間が自分の眼で見たものを今度は心で拡大してさらによいものをつくっていく。そのハートのためにも、どうしても自分自身で飛んで現物を見ないとうまくいかないと思います。土井さんのように宇宙飛行士になれたら、ぼくがこの目で見ることができたら、書くものだってかならず一変するはずだ。そのボリューム感、それから現実の地勢感というのを把握できます。そうすると私が科学者だとすれば、それに対応した方法をとると思います。だから私は、どうしても日本の多くの宇宙飛行士の方々が、願わくば日本製の国産の宇宙船で飛んでいただきたいと。それが未来を支えていく大きな土台になると、そういうふうに思っています。昭和20年のアメリカの戦略爆撃隊の報告書なんかを読むと、B29がロケットに追尾されたという記録が現実にあるんです。日本はそこまでその当時いっていたわけです。だから私は自分の国の力で月や火星に行くのは夢ではないと固く信じています。そして行って自分たちの眼で見て、触れてみないと本当の意味の理解は進まないと、思っています。

<宇宙飛行士になる資格について>
参加者:宇宙飛行士になるための資格というか、条件と身体的なもの、どの程度のものを要するか教えてほしいです。

土井:宇宙飛行士の資質というものは、ロケットの能力の発達でどんどん変わっていきます。いちばん最初アメリカ、ソビエトが打ち上げた頃は、本当に体力的にもいちばん優れている軍隊のエリート将校を飛ばしていましたが、今、スペースシャトルの時代になると、身体能力については、ある程度まではだれでもできるぐらいの状況まできています。昔、アポロ時代も含めて、あの当時は宇宙に人間が本当に行けるかどうかを調べるというのが目的だったので、どちらかと言うといわゆる体験的な意味がありました。今は実際に宇宙で仕事をするということで、いろんな技能の人が宇宙に行けるようになっています。そういう意味で、このぐらいの資質があればいいとか、学業があればいいとか、なかなか言えなくなってきています。やはり自分がやっている分野でがんばって世界に誇れるぐらいの能力を持った人というのは宇宙に行ってもしっかりなさっているという状況になっており、いろいろな知識や技能を持った人がこれから宇宙に行って活躍する時代がもうすぐそこまで来ていると思っていただければいいと思います。

<天候に影響されない打上げについて>
参加者:以前に打上げを見に行きました。打上げは、なかなか天候に左右されるものが多いので、もっと、天候に関係なく打ち上げる方法はないでしょうか。

的川:それは世界的な悩みになっています。大勢の人が見に来られて、そのうちの大半は2、3日延びるともう仕事があるからそこで居られないで、残念ながら打上げを見られないで引き上げるということになって、たいへん申し訳ないことをしていますが、それはスペースシャトルであっても、やっぱり天候不順だと打上げできない、共通の悩みです。1つのかならずしも非現実的でない方法は、飛行機発射、空中発射をロケットがやるというのはたいへんよい方法じゃないかなと思っています。これはアメリカの空軍を中心にして、今、必死で検討されているものがありますが、そういう方法は天候にあまり左右されないで発射する1つの方法かと思っています。しかし今すぐに解決するものではないと思います。

<日本の有人宇宙開発の必要性について>
参加者:日本の有人飛行に関しては、私は賛成したいと思います。宇宙ステーションにしてもそうだが、日本の開発したものがアメリカの方の都合により中止せざるを得なくなったといいますが、よその国の事情でそういうふうになるのは非常に残念なことです。日本にもしそれだけの技術力とかそれだけの能力があれば、日本で有人打ち上げも可能であったのではないかと思います。そういう意味で今後、有人宇宙飛行が実験できればと思います。またよその国のほうの事情で計画が変更になった場合、日本のほうでこれだけ技術開発をやりましょうということになれば、国際貢献になるのではないかと思います。それから技術的なことになりますが、有人飛行するにあたっては、95パーセント以上の成功率がないといけないんじゃないかということですが、有人飛行に関してそれだけの打上げの成功率を上げることができれば、技術の向上にも非常に役に立つのではないかと思います。

松本:これから先の若者はごく自然に宇宙へ行くようになると思います。すまんけれども、半年火星まで単身赴任してくれと言われて、ベソかく世代がかならず今生まれて、おぎゃーと言っているところです。そういう時代がかならず来ると思います。人類の生存圏を拡大していけばかならずそうなると思います。だから私は将来は明るいと思っています。ただ1つだけ言えるのは、断固として行くという意志と、それとそのための100年、1000年の体系を組み立てていったその段取りを、順序をきちっとフォーマットをつくっていくことがとても大切だと思っているので、そういう点で、将来の今の若者が大人となって納税者となった時に、そのために税金を払うというのは厭わないと言ってくれるようなきちんとした目的意識を形づくることがいちばん大事だと思います。そしたら私が懇々と述べたように、宇宙飛行もだれでも自由に行ける時代がかならず来るとそう思います。