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特集
ジェットエンジンを知る「10の質問」
第五話 厳しい試験で鍛えられる(その2)

ジェットエンジンのテストはとても厳(きび)しいものですが、それは点数(てんすう)をつけ順番(じゅんばん)を決(き)めるために行われるわけではありません。弱点(じゃくてん)を洗(あら)い出(だ)し、どこを直(なお)すべきかを明(あき)らかにし、さらにパワーアップするためのテストなのです。(学校(がっこう)のテストも、ほんとうはそうなんですよ)。

【質問(しつもん)その7】 氷(こおり)や鳥(とり)をぶつける試験(しけん)もあると聞(き)いたんですが……。

あります。氷(こおり)や雹(ひょう)はともかく、鳥(とり)はちょっとショッキングですが、ほんとうです。
飛行機(ひこうき)が離着陸(りちゃくりく)する時(とき)に、ときどき鳥(とり)と衝突(しょうとつ)すること(バードストライク)があります。日本(にほん)でも衝突回数(しょうとつかいすう)が年間(ねんかん)(やく)1000回(かい)程度(ていど)あるとの報告(ほうこく)があります。鳥(とり)は飛行機(ひこうき)の機体(きたい)にぶつかるだけでなく、エンジンに吸(す)い込(こ)まれてエンジンの出力低下(しゅつりょくていか)を招(まね)いたり、時(とき)には停(とど)めてしまうこともあります。2009年(ねん)1月(がつ)、ニューヨークで離陸(りりく)まもない旅客機(りょかくき)が鳥(とり)の群(む)れと衝突(しょうとつ)し、ハドソン川(がわ)に不時着(ふじちゃく)するという事故(じこ)がありました。この時(とき)は機長(きちょう)の巧(たく)みな操縦(そうじゅう)と脱出誘導(だっしゅつゆうどう)で乗員乗客(じょういんじょうきゃく)とも死者(ししゃ)はゼロで、「ハドソン川(がわ)の奇跡(きせき)」と呼(よ)ばれました。この事故(じこ)は「バードストライク」により2つのエンジンが同時(どうじ)に停止(ていし)した非常(ひじょう)にめずらしい事故(じこ)でした。このような万(まん)が一(いち)のケースを想定(そうてい)して開発段階(かいはつだんかい)のエンジンでは鳥(とり)を故意(こい)に吸(す)い込(こ)ませて出力(しゅつりょく)の低下状況(ていかじょうきょう)や破損(はそん)の仕方(しかた)などを調(しら)べます。

(とり)だけではなく、大雨(おおあめ)や雹(ひょう)(雪氷(せっぴょう)の大(おお)きな塊(かたまり))が飛(と)び込(こ)んできたり、横風(よこかぜ)や突風(とっぷう)でエンジンに入(はい)ってくる空気(くうき)が乱(みだ)れた場合(ばあい)でも、トラブルが出(で)ないかどうかを確認(かくにん)するテストが必要(ひつよう)になります。


エンジン着氷試験(ちゃくひょうしけん)

(みず)吸込(すいこ)み試験(しけん)

(とり)吸込(すいこ)み試験(しけん)



関根 静雄(せきね しずお)
研究開発本部(けんきゅうかいはつほんぶ)
テスト項目(こうもく)には、鳥(とり)の重(おも)さや打(う)ち出(だ)す速度(そくど)が書(か)かれていますが、さて鳥(とり)をどう打(う)ち出(だ)すか、その方法(ほうほう)については書(か)かれていません。……




柳 良二(やなぎ りようじ)
航空(こうくう)プログラムグループ
この空気砲(くうきほう)に使(つか)う、圧縮(あっしゅく)された空気(くうき)を一気(いっき)に流(なが)す「バルブ」もこのために考案(こうあん)しました。バルブは高圧(こうあつ)がかかるほど開(ひら)きにくくなりますが、それをうまく避(さ)ける工夫(くふう)をし……




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